神奈川県で公立高校受験をするなら絶対に押さえておきたいポイント

このページでは『神奈川県立高校選抜試験』の基礎知識について書いていきます。

1. 神奈川県立高校選抜試験の概要

まずは、ざっくりと神奈川県立入試の概要をつかんでおきましょう。

1-1. 試験内容

全員が受けるのが学力試験と面接試験です。
学校によっては特色検査を実施する場合があります。

学力試験
国語、数学、英語、理科、社会の5科目の試験で受験者全員が5科目受験します。
(※一部の特色検査を実施する学校では3科目まで科目を減らすことがあります。)
各科目ともに配点は100点で試験時間は50分です。
面接試験
平成26年度から全ての受験生に面接試験が行われるようになりました。
形式は面接官2人の個人面接で時間は10分程度です。
出願時に提出する面接シートをもとに進めれます。
特色試験
一部の学校ではて自己表現検査または実技検査が行われます。
例えば『文章や資料を読み取り、知識・技能を教科横断的に活用して、問題を解決する思考力・判断力・表現力や創造力等を把握するための検査』、『提示されたテーマについての討議・スピーチ等』などがあります。

1-2. 試験や出願の日程

出願期間
平成31年1月28日(月)-1月30日(水)
志願変更期間
平成31年2月4日(月)-6日(木)
学力検査・特色検査
平成31年2月14日(木)
面接・特色検査
平成31年2月14日(木)、15日(金)及び18日(月)
追試験
平成31年2月20日(水)
合格発表
平成31年2月27日(水)

1-4. 出願の方法

「入学願書」と「面接シート」を志願先の高校へ直接提出します。郵送による出願はできません。

1-5. 受験料

入学検定料として¥2,200を県や市の指定する金融機関に納付し、その収入済証明書を入学願書に貼付します。

受験校が横須賀市立の場合は、受検料を入学願書に添えて納付します。

1-6. 受験資格

志願者とその保護者が神奈川県内に住んでいる中学3年生以上であれば、全ての神奈川県立高校および横浜市立高校の中から一校だけ受験することができます。
ただし、市立高校は市外からの入学者数に上限を設けている場合があります。

1-7. 合否の決定方法

第一次選考と第二次選考の二つの選考方法があります。

第一次選考
内申点、学力検査、面接の3つの合計値を算出し上位から合格者を決定します。 学校によって3つの配点比率が異なり、学力検査の点数を重視する高校もあれば、内申点を重視する高校もあります。この方法で募集人数の90パーセントの合格者が決まります。
第二次選考
第一次選考で合格者にならなかった人の中から、学力検査と面接の2つの合計値で合格者を決定します。 この方法で募集人数の10パーセントの合格者が決まります。

1-8. 倍率はどれくらい?

受験者全体(全日制)の倍率は約1.2倍になります。
学校によってばらつきがありますが、8割以上の高校で志願時倍率が1.5倍以内に収まります。 平成30年度の入試で倍率が1.5倍を超えたのは偏差値60以上の高校がほとんどで、最も倍率が高くなったのは横浜翠嵐高校で2.17倍になりました。
国私立高校との併願のため学力上位高では出願時倍率と実質倍率に差が出ています。

平成30年度における神奈川県公立高校入試の倍率が高い学校

高校名 出願倍率 実質倍率
横浜翠嵐 2.17 1.83
多摩 1.81 1.69
横浜緑ヶ丘 1.64 1.60
新城 1.56 1.49
川和 1.52 1.46
川崎市立高津 1.46 1.45

2. 学力試験について

2-1. マークシートの導入

29年度よりマークシート方式が導入されました。

【神奈川県資料】「マークシート方式」による公立高校入学者選抜学力検査の実施について
【神奈川県資料】平成30年度数学のマークシート解答用紙

といっても試験問題の全てがマークシート方式になったわけではありません。各科目ともマークシートと記述問題が併用されています。

2-2. 学力検査の難易度

神奈川県の高校入学試験の難易度は、近年難化傾向にあります。
最近5年間(平成26~30年度)の平均得点率が53.2%なのに対し、それ以前の5年間(平成21~25年度)の平均得点率は67.52%と15%近く得点率が下がっていることがわかります。
今後も現在の難易度(得点率55%程度)がトレンドとなっているといえるでしょう。

最近の5年間の学力検査の平均得点推移

国語 数学 英語 理科 社会 5教科
平成30年 65.6点 56.0点 56.1点 45.3点 41.8点 264.8点/500点
平成29年 73.1点 63.5点 51.9点 46.9点 54.5点 289.9点/500点
平成28年 64.7点 51.7点 43.0点 46.5点 52.0点 257.9点/500点
平成27年 64.4点 52.6点 51.8点 37.4点 50.2点 289.9点/500点
平成26年 60.8点 51.7点 59.6点 38.6点 49.5点 257.9点/500点

3. 面接試験について

神奈川県公立高校入試では受験者全員に面接試験が行われます。
面接の形式は個人面接で試験官は2人以上、10分程度で実施されます。

3-1. 面接シート

面接試験は出願時に提出する「面接シート」をもとに行われます。

面接シートの記入項目
  1. なぜこの学校に入学したいのですか。
  2. 中学校での教科等の学習活動に対して、どのような意欲をもって取り組みましたか。
  3. 中学生のときに教科等以外の活動に対して、どのような意欲をもって取り組みましたか。(学校外の取組みでも構いません。)
  4. 自分自身のよいところはどのようなところだと考えていますか。

【神奈川県資料】面接シートの見本

3-2. 面接試験の評価方法

面接試験の評価の観点は「全ての学校に共通する観点」と、「学校ごとに定められた観点」があります。

全ての学校に共通する観点

以下の3つの項目になります。

面接における各校共通の評価の観点
  1. 入学希望の理由
  2. 中学校での教科等に対する学習意欲
  3. 中学3年間での教科等以外の活動に対する意欲

学校ごとに定められた観点

以下の6項目のうち学校ごとに評価したい観点を定めています。
また、複数の観点をまとめて一つの観点とする場合もあります。

面接の評価の観点(学校ごとの観点)
  1. 高校での教科・科目等に対する学習意欲
  2. 高校での教科・科目等以外の活動に対する意欲
  3. 学校・学科の特色理解
  4. 将来への展望
  5. 面接の態度
  6. その他の観点(自己の長所・特性の理解、部活動、生徒会活動等に対して取り組む強い意欲と高い志等)

例えば、横浜翠嵐高校では以下のような3つの観点が採用されています。

  • 高校での教科・科目等以外の活動に対する意欲
  • 面接の態度
  • 高校での教科・科目等に対する学習意欲、将来への展望をまとめた観点

【神奈川県資料】選考基準一覧表(面接の観点は右部)

3-3. 面接試験で差はつくのか

面接試験は学力試験と異なり、採点基準を学校ごとに設定することが可能です。
そのため、学校によって面接試験で差をつける学校と差をつけない学校が存在します。

最高点は90点代なのに対し、最低点は20点代に評価する学校がある一方、ほとんど全ての生徒が100点に評価する学校も存在しています。

4. 受験までにすべきこと

受験までにすべきことは大きく分けて下記の5つあります。順を追って説明します。

  1. 内申点対策
  2. 基礎/苦手単元の復習
  3. 模試を受ける
  4. 問題演習
  5. 志望校決定

4-1. 内申点対策

受験を意識した勉強を始める時期にもよりますが、まず最初にすることとは内申点対策です。

内申点は一度確定してしまうと、その後どれだけ頑張ったとしても変えることができません。高校によって目安の内申点がわかっており、もし内申点が足りない場合はハンデを背負った状態で学力試験を受けることになります。

もし、第二次選考での合格を目指すならば内申点は合否に関係ありませんが、第二次選考の枠が募集定員の10%に過ぎませんから安易に第二次選考での合格を狙うのは得策ではありません。

内申点を左右する二大要素は定期テストと提出物です。

定期テストは真面目に授業を受け、テスト前に時間をとって勉強すればある程度簡単に伸ばすことができます。
学校から渡される対策プリントや、兄弟や塾で入手する過去問演習が有効です。

一方提出物は期限までに提出しない、レポートや感想はできるだけラクに済ませる、という習慣がついているとそれを変えるのは非常に難しいです。

一年生の段階では「提出物をしっかり出す。」という習慣を当たり前にしておきたいところです。

4-2. 基礎/苦手単元の復習

これまで勉強をしていなかった人が勉強を始めると、小テストや定期テストの点数はすぐに上がるケースが多いです。
しかしいったん上がるとその後は伸び悩んだり、模試だと得点できないことがしばしばあります。

そのようなケースは(特に国語、数学、英語)基礎の理解がおろそかになっていて、 おもに小学校高学年から中学校一年生にかけての語彙、計算のルール、文法のルールや単語が抜けていまっています。

だから定期テストでは試験範囲を勉強することでそこそこの点をとれていても、模試での得点が伸び悩むのです。

特に中学一年生の数学、英語はなんとなく正解できるのではなくて、どうしてそういうことになるのか他人に説明できるようになることを目指してください。

4-3. 模試を受ける

受験勉強を始めたら、自分の実力がどれくらいかを知るために模試を受けましょう。

志望校が決まっていれば、現時点での自分の学力と合格するために必要な学力のギャップがわかります。そのギャップに直面することで、やるべきことがわかります。

4-4. 過去問を中心とする問題演習

それまでの勉強で基礎や苦手を復習できたら、入試を意識した問題演習に入ります。

学力検査には科目ごとにフォーマットがあります。
内申点が確定する3年生の秋から冬にかけて過去問や模試の過去問、入試形式の問題集に取り組みます。

出題形式に慣れ、頻出問題を反復練習することで本番まで力を高めていきます。
少なくとも過去5年分の過去問を2回どおりは解いておきましょう。

4-5. 志望校決定

出願をするのが1月なので、最終的にはそれまで志望校をどこにするか決めればよいということになります。
しかし、長い受験をより充実したものにしたいのであれば中3の夏休みが終わるまでには志望校を決めておくべきです。

中3の夏休みは多くの人が基礎や苦手の復習をする段階ですので志望校が決まっているかどうかは勉強内容に与える影響が少ないですし、 夏休み中に気になる高校を訪問したりという活動をすることで志望校について考える機会を得やすいからです。

また、夏休み中という比較的長い期間にまとまった勉強をすることで「自分は頑張った結果これだけ成果が残せるんだ」という実感をもって志望校を考えることができます。

もちろんもっと早く志望校が決まっていてもよいですし、少々遅くなったとしても気にしすぎることはありません。 「志望校が決まっていないから、やる気が出ないのでは?(志望校が決まればやる気が出るはずだ!)」という意見をよく聞きますが、 無理やり志望校を決めさせようとしてうまくいくくケースはほとんどありません。

坂本 諒

この記事を書いた人

坂本 諒

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