知ってるつもりで全然知らなかった北欧の教育

北欧の会

こんにちは。みっちーこと深川道陽です。先月末に Tcial はレイアウトをリニューアルしました。自習スペースに余裕が生まれ自習する生徒が増えて大満足です。

Tcial は棚でスペースを仕切っていますが、そこにはたくさんの生徒に読んでもらいたい本が置いてあります。そこに最近4冊の本が増えました。

子供には多様な経験を積ませ、自分の道を見つけて欲しい。僕はそういった想いで生徒に接しています。

「人を見捨てない国、スウェーデン」
「受けてみたフィンランドの教育」
「フィンランドの豊かさメソッド」
「デンマークの子育て・人育ち」

これらの本を読もうと思ったきっかけになったのが『北欧の会』という北欧の教育について学べるトークイベントです。
北欧の会をきっかけに今では北欧の国々へ旅行して実際に体験したいと思うほど面白いイベントでした。

北欧の教育について話を聞いて、日本の教育システムよりもチャレンジ精神がのびのびと、責任感がしっかりと育つだろう思いました。そんな北欧の教育について少しでもこの記事で紹介できればと思います。

北欧の会って何?

実際に参加するまで内容についてよくわからないイベントでしたが、北欧の会とはエコ・コンシャス・ジャパン代表の戸沼如恵さんから北欧の文化などについてお話を聞かせてもらう会でした。

北欧とはフィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランドの5カ国を指す言葉です。北欧の会のお話の中でどの国でどんな教育システムを説明していただいたのですが、はっきりと思い出せません。この記事では5カ国あまり区別せず北欧とさせて下さい。

とっても濃密な3時間のお話を全て伝えることは出来ませんが、北欧の特徴的な教育システムと、話を聞いて感じたことについてお伝えします。

教育に込められた暖かい想い

フィンランドはPISAで調査した多くの分野でトップクラスだということは知っていました。また学力格差が小さいことも。そのことから調べもせず勝手に、学力が低い生徒に手厚い指導をしているのかなと想像していました。

戸沼さんの教育の話は、この言葉から始まりました。

「私たちにはホームレスの人を助けられるお金はありません。」
「福祉で救うより、教育で救う方が安上がりですから。」

北欧は福祉国家としても知られています。そして税金が重たいことも有名ですが、福祉のための財源は決して余裕があるわけではないのでしょう。決して人を見捨てずみんなが幸せな国にするために一番大切にしなくてはならないのは教育だということが、北欧の人々の答えなんだと思います。

特徴的な教育内容や教育制度

人は人として対等に扱われないときに深く傷つきます。自分はダメだと思い込んでいては、幸せな気持ちを感じられないでしょう。子供たちみんなが幸せな気持ちで成長できるよう本当に配慮されて教育が行われていると思いました。

親が同性愛カップルでも、それも家庭の一つのカタチ

例えば教科書には多様な家族のあり方の一つに、同性同士で結婚して子供を持つ家庭について書かれています。日本では同性愛について教育の場で理解を促進するような取り組みはほとんど行われていません。実際に同性愛について「ヘンタイ」「気持ち悪い」という子供もいるので、そのような多様性についても受け入れられるよう、何か働きかけをしなければならないでしょう。これは同性愛者だけでなくどのようなマイノリティーの人たちについても、多様性の一つであり、「人として対等である」と受け入れられるような心の土台を育てていく必要があると思います。北欧の教育は、どんな子供も傷つかないよう、また他人を傷つける人にならないようにと考えられていると思います。

学ばないまま進級・卒業するのは恥ずかしいこと

また学校には当たり前の制度として留年が用意されています。そのおかげで「落ちこぼれ」はいません。

基礎から応用へと学んでいくということは学問の一般的な流れですが、日本のように小学校・中学校で留年がほぼ認められていない学校制度では、病欠や障害によって学びに遅れが出てしまった場合でも進級してしまいます。そうすると何か手を打たない限りはずっと基礎が欠けた状態になってしまい、学習効率が下がってしまいます。

学ぶべきことを学んでから進級・卒業する、というのが北欧の考え方です。実際に留年している生徒はとても多いといいます。きっと留年という言葉の印象も、日本と北欧とでは随分違うのでしょう。

自分の適性を納得いくまで試せる職業選択のシステム

留年のシステムも柔軟ですが、職業選択についての柔軟さも日本とはまるで違います。多くの生徒が大学に進学する場合でも、一旦は職業についての技能が身につく学校に通うのだそうです。サッカー選手やミュージシャンなど、憧れの職業について自分に適性があるのかを学校に通いながら試すことが出来ます。試すことは1回限りではなくいくつかの学校に通ってみる生徒もいるといいます。そして80%の生徒が憧れの仕事を諦めて進学するそうです。

日本の教育システムだと、中学で「職業体験」をすることが該当するでしょうか。でも日本の中学生に自分の憧れの職業を試せる生徒はどれだけいるでしょうか?憧れの仕事があっても何も試さないで諦めてしまう場合が多いでしょう。また努力の末に憧れの仕事に就いたとしても、実際働いてみて自分には合わない仕事だったと気がつくかもしれません。いずれにせよ柔軟性に欠けます。

北欧では早い時期にそういった選択を迫られるので、柔軟性というだけでなく、将来へのつながりを感じながら勉強できることもメリットの一つだと思います。

学ぶことと自分とを結びつける科目横断型授業

授業は科目によって分断されず、先生の判断で横断的に学ぶことができるそうです。そういった授業のおかげで科目の間のつながりを感じられ、きっと楽しく学べるのでしょう。ちなみに先生には多岐にわたる知識が必要になるので、大学院を卒業していなければ先生にはなれないそうです。

人生の大きな決断もサポートする

一度就職した後でも仕事を辞めて今後の人生を再設計したいということはあると思います。デンマークではフォルケホイスコーレという大人のための学校が用意されていて、学校に通いながら今後の人生を考えられるそうです。フォルケホイスコーレは、学科的・技術的なことを学ぶ学校ではなく、生徒と先生、または生徒同士で語り合いながら人生を考えることに重点が置かれているようです。

スウェーデンでもコムブクスという大人が無料で通える学校がありますが、こちらは高校までの内容を教えるというもので生徒は自分に必要な科目だけ勉強するそうです。

北欧の教育の紹介は今回はこれで終わりです。

この記事を書きながら、僕の頭の中にはドリカムの「何度でも」が流れていました。子供から大人までみんなの幸せを応援している国々なんだろうと思います。

僕は、子供が勉強が楽しいとか必要だとか感じられるようになる時期はとても個人差があると思います。僕自身、ちゃんと机に向かって勉強できるようになったのは高校を卒業した後でした。

勉強していなくて悪い点数だった子供に「ダメなんだ」とか「頭が悪いんだ」とか思って欲しくないです。今の日本の教育システムのままでは、ただ勉強に気持ちが向いていないだけの子供たちにそう思わせてしまいます。

部活や文化祭などの活動に青春を捧げて輝いている生徒はたくさんいます。そんな生徒たちの「今」を奪おうなんて思いません。学ぶ楽しさを知ってもらったり学びたい意欲を刺激するのが僕らの仕事ですが、生徒にはそれぞれ大切にしているものがあります。

僕は勉強に気持ちが向かう日がいつか来ると信じて、その日まで待ってあげたいと思います。
システムが変わらなくても大人が子供の心の成長を待ってあげることで、きっと学ぶ楽しさ、喜びを知る大人に育つことでしょう。

教育者として北欧から何を学び何が出来るのか、まだ考えはまとまっていません。
けれど北欧からもっと学びたいという気持ちは確かです。

そういうわけで戸沼さんにお願いをして12月にまた北欧の会を開いてもらえることになりました。また新たに学んだことをここでご紹介できればと思います。

それでは。

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