イギリス留学日記#6 ~教育編~

イギリスの数学の教科書

こんにちは坂本です。

*この記事はイギリスに留学中の生徒に文章力向上のためにブログを書いてもらうという企画です。

今回は学校の授業や教育制度についての記事を書いてくれました。
6回目を迎え土居くんの文章力も格段に上達し、編集する箇所が少なくなってきました。
いいことですね。それではどうぞ。

義務教育の制度

こんにちは、イギリス留学中の土居です。

今回は『授業や教育を日本の学校と比べてみて思った事』を幾つか紹介しようと思います。

 まず基本的な違いから紹介します。イギリスは16歳(year11)までが義務教育で、16歳になると、GCSEという義務教育の修了試験を受けてA〜G判定で評価されます。(優秀な成績を取った人にはA判定よりも良いA*判定というものがあります。)  保護者や家庭教師によって家で教育をするhome schooling というものもあります。

 year11では5月から6月にかけて先ほど説明した、GCSEという一年を通して習った単元の中から、全て出題される大きなテストを受けます。

学校生活

次に学校生活の話をします。

学校によって違うかもしれませんが、僕の通っている学校は1コマ40分1日9コマで、日本と同じく、自分のクラスがあり、担任もいるのですが、クラスとして集まるのは朝のホームルームだけなので日本のようなクラスの活気はありません。

体育祭や文化祭など、クラスみんなで団結するような機会がないからです。

1日が9コマということもあって、いろんな教科を受けるので、1日にたくさんの教科を吸収しなきゃいけなかったり、他の教科とテストがかぶる時があるので非常に大変です。日本のような6、7コマ授業が生徒にとっては負担がかかりすぎず良いのかと思います。

また1コマが40分授業なのですが短すぎです。また、授業が休憩を挟まずに4コマ連続授業でしかも移動教室なので、授業が終わった後すぐに次の授業があるクラスに移動しなくてはいけません。そのせいで40分しかない授業がどうしても、30〜35分ぐらいになってしまいます。これはどうにかして欲しいです。

電卓を叩く音が鳴るテストにおどろく!

話は変わりますが、こっちに来てからすぐクラスのレベルを分けるために、英語と数学のテストを行いました。その時、驚いたことがあります。それは、テストなのにもかかわらず隣の人が筆箱と一緒に電卓を取り出したことです。

隣の人に、「これはテストだよー!」と注意しようとしましたが、周りを見てみるとみんなが電卓を用意していました。それを見てようやく僕は、イギリスでは手書き計算をする必要はないことに気付きました。これが自分にとって最初のカルチャーショックでした。

 数学の授業の時もイギリス人たちは、自分たちの机の隅に電卓を置いて、暗算すればできるような計算ですら電卓を使おうとします。なのでイギリスでは日本のように授業中でもテストでも、鉛筆の音が聞こえてくるのではなく、電卓のボタンの「カチカチッ」という音が鳴り止まないような状態です。

気付いたら手書きの計算でで解こうとしているのは僕以外に誰もいないってこともよくあります。笑  ですが中には、関数電卓を使わないと100%解けないような問題もあります。(cosθ=29.5°を求める問題だったりとか)

イギリスの数学の教科書

もうひとつ、テストの表紙にその学年で習った箇所の数学の公式が全部書いてあることにも本当に驚きましたね。日本人からしてみると、今まで必死に公式を覚えてきた苦労はなんだったんだーなんて思いますが、イギリスだとそんなことをする必要はないんです。

これは数学だけではなく、物理でも化学でもそうです。物理でも数学同様公式がぎっしり書いてある紙が配られ、化学にいたっては、元素表の紙がテストと一緒に配られます。

なぜテストで電卓が許されるのか先生に聞いたところ、計算はコンピューターの仕事だという答えでした。

確かに計算は電卓の方が遥かに早ですね。しかし、あまり機械に頼りすぎると練習しない分自分の計算能力が落ちると思うので、やっぱり粘り強さだけで言えば日本の教育の方が断然に優れているのだと感じました。

ディスカッションやプレゼン重視の授業

 授業の形式については、日本と大きく違うと感じたことがあります。
イギリスでは日本のように黒板に書いてあることを写す授業はあまりせず、とにかく生徒でグループを作りディスカッションさせます。その後、全員の前で話し合った内容をプレゼンさせられます。そして挙手制ではなく強制的に先生から生徒に質問されます。だから日本にはみんなの前でしゃべりたがらない人がたくさんいるんだなぁと思い知らされました。
 

イギリス人の登下校事情

最後に、イギリス人の登下校についてです。
僕の学校は田舎なので電車通学の人はいませんが、隣町まで運んでくれるスクールバスがあります。
しかし多くの生徒が隣町以外の街から来ているため、保護者が毎日朝夕、車で送り迎えをしなければなりません。なので、朝と放課後は異常なほど学校の前に車が止まっています。

イギリス人に「日本の学校では朝早く起きて電車を乗り継いで行くんだよ。」と言うと非常に驚かれます。

まだたくさん日本とイギリスの違いはあると思いますが自分が思ったことをざっくりと書いてみました。また違いを見つけた時にはいつかブログで書こうと思います。

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この記事を書いた人

土居 恒輝

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