私立中高一貫生向け塾の選び方ガイド

国語が苦手な中高一貫生のための塾選び

中高一貫校生向けの国語塾を探している保護者の皆様へ。

この記事では、国語学習に課題をもつ中高一貫生の成績を上げる塾の国語指導や、お子さんに最適な塾を選ぶためのポイントについてご紹介します。

1. 成績が上がる国語指導のポイント

最初に、国語を苦手とする中高一貫生の成績が上がる指導のポイントを3つ紹介します。

1-1. 漢字・語彙などの知識指導をしっかり行う

まず、塾が漢字・語彙の習得に力を入れていることが重要なポイントになります。

中高一貫校は一般に進度が早く、習得すべき漢字や語彙の数・難易度ともにレベルが高い傾向にあります。中高一貫校に通い、国語に困っているお子さんの場合、語彙力が最重要課題であるケースが多いです。

語彙は国語の理解を支える最も重要な柱です。読解の技術が一定の水準に達していても、語彙が乏しければ文章を読む力は伸び悩みます。

暗記は一人でやるものというイメージが強いかと思いますが、本人任せにすることによってどんどん語彙力のギャップが広がってしまいます。むしろ単語習得こそ他者の介入が有効です。

1-2. 解答の根拠を本文中に求める練習

読解の技術を伸ばすためには、解答の根拠を本文に求める習慣をつけることが必要です。

会話において聞き手が得ている情報の多くは、表情や声のトーンといった言語以外のものであり、言語そのものから得ている情報は7%程度である、という説があります。実は私たちは日常生活の中で言語内容を読み取り相手の言いたいことを理解するという作業をほとんどしていないのです。

(ついでに言えば、情報を発する立場にも同様のことが言え、文章を書くのが難しい理由もここから説明できるかもしれません)

国語の文章読解とは、言語情報だけで相手の言いたいことを理解することであり、一語単位での正確な把握するといった、普段用いないような厳密さが要求されます。それをできるようにするには意識的なトレーニングが必要であり、それを身につけることができる授業が良い現代文の授業だといえるでしょう。

1-3. 多様な話題に関心を広げる授業

中学、高校と進むに従って徐々に文章の抽象度は上がり、話題も生活圏から遠ざかっていきます。文章を正確に理解するには、世の中の様々な分野に一定の関心を持つことが重要です。生徒自身が自ら関心を広げるような活動を普段からしていることが望ましいですが、まさに国語の文章に触れること、講師がその触媒となることによって関心が広がるケースもあるでしょう。

「この問題はこう解く」という問題の解法だけに終始せず、内容をしっかり味わえる解説が望ましいです。

2. 塾を選ぶポイント

次に、実際に塾を選ぶときのポイントをお伝えします。

塾のホームページや教室見学・体験授業で以下を確認し、お子さんの学習課題が解決する塾か判断しましょう。

2-1. 少人数制もしくは個別指導

国語に何らかの課題を抱えている中高一貫生の場合、個々の生徒に対する配慮が行き届いている塾が良いでしょう。できる限り少人数制もしくは個別指導の塾を選ぶことが効果的です。

なぜなら、中高一貫生の場合は、抜けている過去の単元の復習と目の前のテスト対策の両面をバランスよく指導する必要があるからです。このような指導は、講師が生徒一人ひとりを見極め、適切なサポートを提供できる環境が整っていることで可能になります。

2-2. 中高一貫生の指導実績

塾を選ぶ際には中高一貫校の指導経験を確認した方がよいでしょう。

一般に中高一貫校は公立と進度が異なり、課題の出され方も独自の傾向があります。

個別指導塾の場合は、近くの公立校に通う生徒を主な指導対象にしている教室もあります。お子さんの学年が指導対象に入っているかどうかだけでなく、中高一貫生の指導実績が豊富かどうか確認するとよいでしょう。

また、中高一貫校生の多くは、将来的に大学受験を控えています。大学受験まで指導可能か、大学入試を見据えた選択科目や進路についての相談が可能かを確認しましょう。

2-3. 講師の質や相性

講師の質は、塾選びの重要な要素です。

学生講師であれプロ講師であれ、生徒の自律性を尊重しつつ適切にリーダーシップをとってくれる講師が理想的です。

また、生徒一人ひとりの学習スタイルに合わせた指導が行われているかも重要です。より効果的な指導のためには、用いる視覚・聴覚情報のバランスを調整したり、適切な語彙やたとえを用いる必要があります。良い講師は、生徒が最も効果的に学べる方法を見極め、それに合わせた指導を行います。

塾のホームページ等で調べた上で、実際に教室見学や体験授業を通じて判断するのがおすすめです。

2-4. 学習環境とシステム

塾の学習環境やシステムが、お子さんに適しているかどうかも重要なポイントです。

特に、塾をメインの勉強場所にすることを検討している場合は、自習スペースがあることだけでなく、実際に質問しやすい雰囲気かどうかも確認しておきましょう。

その他、学校帰りに塾に通う場合は飲食可能なスペースがあるか、予定が合わなくなってしまった場合に振替が可能か、定期テスト前に普段受講していない科目の臨時受講ができるかなども確認しておくと良いでしょう。

3. ティーシャルの国語指導

以上を踏まえ、個別指導塾ティーシャルが中高一貫生の国語指導において注意しているポイントを4つ述べたいと思います。

①漢字・語句の習得

読解のベースとなるのは語句の知識をどれだけ持っているかということです。読解問題を誤答した生徒に本文中の語句の意味を確認すると、答えられないということは非常に良くあります。まずは語句の知識をしっかり抑えることが大事です。

英語にも共通しますが、中学生になると覚える作業は一人でできる(すべき)作業とみなされます。すると、語句の意味を確認する習慣のない生徒は知らない言葉をそのままにしていまい、以降の語彙習得に大幅なハンデを負うことになります。

記述だ何だという前にまずしっかり漢字の読み書き・語句の意味の確認ができるようになりなさい、という姿勢を持つようにしています。

②本文の読み方

国語の読解問題で重要なのは「書いてあることを読み、書いていないことを読まない」ということです。これらはともに重要で、どちらが欠けても正解はできません。②で述べた語彙の知識を元に、本文を正確に読みとり、本文から解答根拠を見つける練習を行います。

③表面的な取り組みでなく文章をしっかり読む

前述のように、本文中に解答根拠を見つけることが大切ですが、それを形式的に取り組むだけでは国語の学習は味気ないものになってしまいます。

国語の出発点は文章を読み味わうことであり、議論や物語の中身に関心をもって取り組むことが、よりよい理解への第一歩となります。私たちは生徒が文章そのものに興味を持てるよう、内容にもしっかり踏み込んで解説を行っています。

④音読指導

上記に関連してTcialでは国語が苦手な生徒に音読をさせるようにしています。音読は生徒がどれくらい正確に本文を読めているかの指標となります。例えば、漢字や語句を読み違えていたり、読みながら何度もつかえてしまう場合は、内容をうまく読み取れていないことが多いです。音読は読めている「つもり」を明るみに出す有効な機会となり、よりよい本文理解のきっかけとなるのです。

これらをバランスよく行うことで、楽しみながら正確に本文を読み、知識や思考力を深めていく指導を実践しています。

基礎的な学習スキルも重要

以上に加え、生徒が知識を取り入れていく際の基礎的な構えやスキルが重要です。

例えば、質問スキルがあるか、宿題をやってくるか、どれくらい集中して勉強できるか、丸つけを正確にできるか、復習はできるか、時間を守る習慣はあるか…といった、学習に関する一般的なスキルセットがあります。

10年以上にわたる指導経験から、これらを正確に判断し、生徒の状態・状況に合った指導・課題付与を行なっています。講師はそれぞれに国語に精通しており、日々情熱をもって授業に臨んでいます。

ティーシャルの中高一貫生コース

私たちは、横浜にある小さな個別指導の学習塾です。

受験をはじめとした勉強において、固定的なカリキュラムや決まった勉強方法に生徒を適応させることに意識が向きがちです。

私たちはそれらを大切にすると同時に「生徒」を中心とした学習方法を提案し実践することが、生徒が勉強を楽しむことに繋がり、学力の向上につながると考えています。

「自分に合ったやり方で勉強したい」「どうせやるなら勉強を好きになってもらいたい」という方は是非ティーシャルをご検討ください。

この記事を書いた人

片岡 正義

主に国語・英語を担当。言語を理解する上での「からだ」と「あたま」の双方から楽しみを感じられるような授業をしたいと思っている。

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