私立中高一貫生向け塾の選び方ガイド

数学が苦手な中高一貫生の塾選び

中高一貫校生向けの数学塾を探している保護者の皆様へ。

この記事では、数学に課題をもつ中高一貫生の成績を上げる塾の指導方法や、お子さんに最適な塾を選ぶためのポイントについてご紹介します。

1. 成績が上がる数学指導のポイント

まずは、数学に課題を持っている中高一貫生に有効な指導ポイントを3つ紹介します。このようなサポートを受けたい場合は、塾に通うかどうかを本格的に検討すると良いでしょう。

1-1. 進度を考慮して必要な復習を行う

中高一貫校の数学の授業は一般に進度が早く、公立中学の3年分の学習内容を2〜2年半で学習し、高校2年生までに高校の内容を学習し終えます。また、「体系数学」など中高一貫で使用される教科書は学習する順番も公立の中高と異なります。

数学を苦手としていたり学校の授業を難しく感じている中高一貫生のほとんどは、現在学習している内容だけでなく既習の単元に課題を持っています。過去の学習内容が十分に身についていないから、授業がわからなくなっているのです。

成績を上げるためには、学校の授業内容と既習単元をバランスよく学習することが理想的です。例えば、今学校で二次関数を学習しているなら一次関数や比例反比例もケアするといったように、関連する過去単元を復習することで学習効率が上がります。

1-2. 問題は「わかった」で終わらせず「できた」状態にする

数学が苦手な中高生の多くは、問題を解く練習を軽視しています。問題を解き切る経験が足りていないと、試験本番で方針が浮かばず立式できなかったり、立式できたとしても計算ミスをしてしまいます。試験本番で安定して正解するためには、十分な練習を積み、問題を見たら反射的に解ける状態にしておかなければなりません

中高生にとって「わからない」ことはストレスになるため「わかる」ための対策はある程度積極的にとります。しかし「できた」かどうか確かめるのは面倒なことですから、多くの人は積極的に取り組みません。だからこそ、塾の数学の指導中に問題を解く時間をとることに一定の意味があるのです。

1-3. 適切な量と質の課題

次に、生徒の状況に合わせた課題の調整がポイントになります。

中高一貫校は学校からの課題が比較的多い傾向にあります。課題の総量が多すぎると、生徒は問題そのものと向き合う余裕をなくし、提出のためだけにやっつける傾向を生む可能性があります。効果的な学習のためには、生徒がきちんと問題と向き合える量であることが必要です

学校の宿題に加えて、塾からも大量の課題が出る場合、一生懸命取り組んでも見合った学習効果が得られない可能性があります。

一方で、塾からの課題が効果的な場合もあります。数学を苦手にしている生徒にとって、学校の課題は難易度がマッチしていないことが多いです。また、学校が課題の解答を回収している場合は丸つけ見直しができないため効果的な学習が不可能になります。そういうケースでは、塾で生徒の目標や学力に合った課題を出してもらうと効果的でしょう。

2. 塾を選ぶポイント

次に、実際に塾を選ぶ時のポイントをお伝えします。

塾のホームページや教室見学・体験授業で以下を確認し、お子さんの学習課題が解決する塾か判断しましょう。

2-1. 少人数制もしくは個別指導

数学に何らかの課題を抱えている中高一貫生の場合、個々の生徒に対する配慮が行き届いている塾が良いでしょう。できる限り少人数制もしくは個別指導の塾を選ぶことが効果的です。

なぜなら、中高一貫生の場合は、抜けている過去の単元の復習と目の前のテスト対策の両面をバランスよく指導する必要があるからです。このような指導は、講師が生徒一人ひとりを見極め、適切なサポートを提供できる環境が整っていることで可能になります。

2-2. 中高一貫生の指導実績

一般に、中高一貫校は公立とは異なる教科書を使用しています。

数学の授業では「体系数学」をはじめとした中学と高校の範囲が混ざった教科書を使用します。そのため、例えば中学3年生の数学といっても公立とは指導内容が異なります。

個別指導塾の場合は、近くの公立中学に通う生徒を主な指導対象にしている教室もあります。お子さんの学年が指導対象に入っているかどうかだけでなく、中高一貫生の指導実績が豊富かどうか確認するとよいでしょう

また、中高一貫校生の多くは、将来的に大学受験を控えています。大学受験まで指導可能か、大学入試を見据えた選択科目や進路についての相談が可能かを確認しましょう。

2-3. 講師の質や相性

講師の質は、塾選びの重要な要素です。

学生かプロかを問わず、生徒の自律性を尊重しつつ適切にリーダーシップをとってくれる講師が理想的です

また、生徒一人ひとりの学習スタイルに合わせた指導が行われているかも重要です。より効果的な指導のためには、用いる視覚・聴覚情報のバランスを調整したり、適切な語彙やたとえを用いる必要があります。良い講師は、生徒が最も効果的に学べる方法を見極め、それに合わせた指導を提供します。

塾のホームページ等で調べた上で、実際に教室見学や体験授業を通じて判断するのがおすすめです。

2-4. 学習環境とシステム

塾の学習環境やシステムが、お子さんに適しているかどうかも重要なポイントです。

特に、塾をメインの勉強場所にすることを検討している場合は、自習スペースがあることだけでなく、実際に質問しやすい雰囲気かどうかも確認しておきましょう

その他、学校帰りに塾に通う場合は飲食可能なスペースがあるか、予定が合わなくなってしまった場合に振替が可能か、定期テスト前に普段受講していない科目の臨時受講ができるかなども確認しておくと良いでしょう。

3. ティーシャルの数学指導

以上を踏まえ、最後のセクションでは個別指導塾ティーシャルが中高一貫生の数学指導において注意しているポイントをいくつか述べたいと思います。

数学の指導をする際、私たちがまず気をつけているのは、生徒が知識を取り入れていく際の基礎的な構えやスキルがあるかどうかです。

例えば、質問スキルがあるか、宿題をやってくるか、どれくらい集中して勉強できるか、丸つけを正確にできるか、復習はできるか、時間を守る習慣はあるか…といった、学習に関する一般的なスキルセットがあります。

数学についていえば、分数や割合の概念を理解しているか、計算の基本的な手順やルールはわかっているか、問題文の条件を読み取ることができているか…といった、いわゆる「数学の学習」の手前にある段階を注意してみています

10年以上にわたる指導経験から、これらを正確に判断し、生徒の状態・状況に合った指導・課題付与を行なっています。

中高一貫校の高水準な授業についていけるよう、日々の授業では、学校で学習している内容の予復習を行いつつ、影響の大きい関連単元を復習するなど、目の前の学習も大切にしながら、着実に力をつけていく指導を心がけています。

講習期には、苦手な過去単元をまとめて復習したり、逆に得意な単元の入試問題にチャレンジしてみたりと、大学受験で数学を使うことを視野に入れた長期的な視点で学習プランを立てて実力をつけていくことができます。

講師はそれぞれに数学の解法知識に精通しており、日々情熱をもって授業に臨んでいます。

ティーシャルの中高一貫生コース

私たちは、横浜にある小さな個別指導の学習塾です。

受験をはじめとした勉強において、固定的なカリキュラムや決まった勉強方法に生徒を適応させることに意識が向きがちです。

私たちはそれらを大切にすると同時に「生徒」を中心とした学習方法を提案し実践することが、生徒が勉強を楽しむことに繋がり、学力の向上につながると考えています。

「自分に合ったやり方で勉強したい」「どうせやるなら勉強を好きになってもらいたい」という方は是非ティーシャルをご検討ください。

この記事を書いた人

坂本 諒

ティーシャル代表。1988年福岡生まれ。大学に進学した2006年から塾講師をはじめ、2013年に個別指導塾ティーシャルを横浜に開校。おもに数学・物理・化学などを担当。

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