5つの観点で比較する
個別指導塾と集団塾の違いを5つの観点で比較し、それぞれのメリットデメリットを紹介します。
1.授業の進め方
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個別指導塾
- 個別カリキュラムで1人ひとり設計
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集団塾
決まったカリキュラムで引っ張る
個別指導塾は講師1人に付き1~3人の生徒を担当します。生徒の学力、学習進度、性格、部活動などを考慮して生徒1人ひとりにあったオーダーメイド式の授業を展開します。 そのため、苦手なところなど学習内容を絞ったり、過去の学習内容にさかのぼって復習することもできます。
生徒の理解度を確認しながら授業が進められるので授業がわからないということが少なく、講師が側にいるため分からないところを質問しやすいというメリットがあります。 一方で、講師に頼りきりになってしまい自分で考える機会が少なくなってしまったり、講師のリーダーシップが足りず生徒のペースに合わせすぎてしまうリスクがあります。
集団塾は1クラス8人ほどの小集団から20~30人まで講義型の授業を行います。年間を通したカリキュラムが組まれており、それに沿ったスケジュールが組まれています。 カリキュラムや指導方法は各塾のそれまでの指導のノウハウが詰まっており、それについていくことができれば安定した成果が期待できます。
一方で、カリキュラム通りに多くの生徒に同時に授業を行うため授業についていけない生徒が出てきてしまいます。 一度わからなくなってしまうとその後の授業がわからなくなってしまうリスクがあります。
2.学習環境/雰囲気
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個別指導塾
個人にフォーカスされる
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集団塾
仲間をつくり切磋琢磨できる
個別指導塾はひと教室あたりの生徒数が集団塾と比べ少なく、様々な学年や立場の生徒が集まる傾向にあります。 そのため、同調圧力や人間関係について気にするようなことも少なく、安心して取り組みやすい環境です。 生徒同士の交流は少なめの場合が多い一方、講師との会話によって自分とは異なる視点からの新たな気づきを得ることがあります。
集団塾は生徒数が多めで、生徒同士の競争心を掻き立てるようなしくみ(例えば座席が成績順であったりテストの順位を毎回張り出したり)が豊富なことが多いです。 自分と似た目標をもった生徒同士の交流が比較的多く、モチベーションを獲得したり勉強方法についての発見をすることがあります。
3.講師
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個別指導塾
講師との信頼関係を作りやすい
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集団塾
講義のプロとしての質が高い
個別指導塾の講師の多くは大学生が務めています。 指導の質はシステムよりも講師によるところが大きいため、指導スキル・コーチング・生徒との相性等が揃った講師と出会えるかどうかが重要です。 授業は生徒と講師のコミュニケーションによって成り立つため、講師との物理的・心理的距離が近くなり信頼関係を作りやすいです。 そのため、授業中はもちろんその他の時間でも質問をしたり進路相談を受けてもらえることが起こりやすいです。
集団塾の講師はプロが行うことが多く、学生であっても一定の研修をクリアしているこことがほとんどなため質が安定しています。 集団塾の講師は一人で何十人もの生徒を担当するため生徒一人ひとりを細かく見ることはできませんが、積極的に質問に行けば答えてもらえることが多いです。
4.料金
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個別指導塾と集団塾を比較
個別指導塾の方が集団塾よりも費用がかかることが多い
塾の料金は入会金、授業料、諸経費、教材費 + 季節講習費からなります。 個別指導塾か集団塾かにかかわらず授業料は学年が上がるにつれて高くなることが多いです。 また、個別指導塾の方が集団塾よりも割高になる傾向があります。
例えば中学3年生が週2回で通った場合、個別指導塾で¥30,000、集団塾で¥20,000ほどが月額授業料の目安となります。
5.時間割/授業時間
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個別指導塾
授業時間の選択や振替ができる
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集団塾
授業時間の選択や振替はできない
個別指導塾か集団塾かにかかわらず、ほとんど全ての塾では決まった曜日時間に授業が予定されます。 そのため、決まった学習リズムをつくるという点では違いはありません。
個別指導塾は生徒の都合に合わせて通いたい曜日と時間を選ぶことができますが、集団塾では授業のスケジュールが決まっており生徒がそれに合わせる必要があります。
また、ほとんどの個別指導塾では体調不良や学校行事などで欠席する場合に振替が可能です。