ツムツム作りを始めようとしたきっかけと、作るためにやったこと
3月15日、22日、29日にぬいぐるみ作り講座やります!(既にイベントは終了しています。)
受講者が集まるかどうか心配していましたが、すでに数人から申し込みをもらい、ホッとしています。4~8名ほどの比較的少人数で実施できればと思っています。
今回は僕がぬいぐるみ講座をやろうと思ったきっかけから、ツムツムを作るために僕がやったことまでを記事にしようと思います。
きっかけ
これまで塾で数学を教えていてずっと、生徒には観察力を鍛えてもらいたいと感じていました。毛筆や硬筆、模写、模造などを通じて何か出来たらいいと思っていたのですが、なかなか生徒が「やりたい!」と言ってくれる題材を見つけられないでいました。
でも去年の12月あたりに、小学生がツムツムとコラボしている午後の紅茶を飲んでいるのを見てピンときました。早速生徒にツムツムのぬいぐるみを作りたいか聞いてみると、「めっちゃやりたい!!」という声が返ってきました。
ぬいぐるみをつくる目的
簡単なリバースエンジニアリングをぬいぐるみを題材に実践してもらうことです。
ぬいぐるみを作りますが、作り方説明書は用意しません。
観察して、どう作ればよいかを考えてもらいます。最終的に出来上がるものよりも、作り方を考える体験そのものに講座の価値があると考えています。
とはいえ完全に生徒の観察に任せると諦めてしまったり時間内に終わらなかったりすることが予想されるので、フレームワークを用意してフォローします。
なんでも作れる自信を育てる
家の中で周りを見渡せば、机・棚・小物・テレビ・エアコン・照明装置・柱・床・天井などいろいろなものが目に飛び込んできます。私たちがそういったモノに囲まれて生活出来るのは、誰かが作っているからです。
「お金があるから」ではなく「誰かが作っているから」という視点は、植松努さんのTEDのプレゼンテーションを観て気がつかされました。とても胸が熱くなるプレゼンテーションなので是非観て下さい。
普段お金で買っているものを、いざ自分で作ってみようとするといろいろなことを感じると思います。様々な材料が必要だということ、作り方の手順を考える大変さや面白さ、道具を使う難しさや道具の偉大さ。
そして出来上がったものを愛用したり誰かにプレゼントして喜んでもらえるなら、生きていくための一つの自信になるはずです。たかがぬいぐるみで「なんでも作れる」は大袈裟ですが、千里の道も一歩から、生徒たちの自信を育んでいきたいと思います。
講座に向けてやったこと
自分で作ったことがなければ教えられないので、とりあえず作りました。
1.観察・解体・また観察
最初は観察のためにツムを3つ買いました。買ったのはMサイズのデール、Sサイズのプーさん、ドナルド。
まずはMサイズのデールをしげしげと眺めて1枚1枚の生地のサイズをメモ。メモしてとりあえず numbers(Mac 版のエクセル)で整理、、してみたけどよくわからん。
外から見ただけではよくわからないので、次に考えたのは解体。
おそらく一番最後の工程はお尻から綿を詰めて、その穴を縫って塞ぐこと。だからお尻の穴を開けて綿を全部取り出してひっくり返しました。本当はツムツムの裏側の写真を撮ってUPしたいけど、ディズニーから何か言われそうなのでやめておきます。
生地を内側につまんで、その状態で縫って生地を窄ませる方法は、いろんなぬいぐるみで一般的に使われていると思います。
その技法を使うことで、中心角何度か分の扇が切り取られたようになり、その部分の形状が円錐のような丸みを帯びます。
※その技法名がわからないので説明が苦しいです。名前があるって、本当に便利なことですよね・・・どなたかご存知でしたら教えてください。
→追記:この技法のことをダーツと呼ぶそうです。
デールの場合は後ろ足の付け根と、尻尾、そして顔の周りに、ダーツが使われています。
裏からみると生地の方向がはっきりと見えるので、ダーツによって中心角何度の扇型からなる円錐のような形状となるのかがよくわかりました。そして後ろ足側は35度、お尻は60度の扇を切り取ったようにすればよいとわかりました。
さらにお腹の部分にはお手玉の中の小豆のような感触の重り袋があることがわかりました。
2.材料準備
主な生地はマイクロファー【プードル】という生地を使うことにしました。楽天で買いました。細かい部分はフェルトを使います。フェルトや糸はユザワヤに買い物に行きました。重り袋を作るための生地は、無地の白を買いました。サイズは1.5m × 1m ぐらいのものです。
3.練習
実はぬいぐるみを作るのは初めてなので、練習用にぬいぐるみを作るための型紙と生地がセットになったものを購入しておきました。
7時間ぐらいかけて作ったのがこれです。
耳は最後につける感じで作り方には説明されていましたが、その手順では縫い目が見えてしまいます。
次回は工夫して縫い目が見えないように作ることができると思いながら完成させました。
4.プロトタイプ作製
顔の周りはどれくらいすぼませればよいかなど詳細は分かりませんでしたが、とりあえず本番用のマイクロファーの半分の値段の生地でプロトタイプを作ってみることにしました。ぬいぐるみを作った時に7時間もかかってしまったので、今度はミシンを使います。
まず胴体をつくりそれに足をつけて、顔は適当に大き過ぎる枕みたいなものが出来ました。顔を作っていて分かったことは、当たり前のことですがちゃんと計算して作らないといけないなということ。胴体と縫い合わせる時に胴体側の生地が余って、胴体をすぼませて対応しました。
5.型紙作り
プロトタイプを作っていて、サイズを測っただけではつくることが難しいことがわかったため厚紙を切って型紙を作ることにしました。
まずは胴体。背中は一枚の型紙をひっくり返して左右対称な生地を取ります。
背中側はこんな感じ。
おなか側はこんな感じ。
そして下の写真が型紙の完成品。左の写真は背中、右はお腹です。
次に頭部。頭部と胴体の接合部分の周りの長さは、お腹が14cm、背中が18.5cm × 2 なので、51cmになれば良い。
頭部の周りの長さは直径20cmの円を2つ、中心を2cm ずらして書いて楕円のような形を作る。 すると大体周りの長さが67cmになる。
67 – 51 = 16cmをすぼませればよし。ということでできた頭部の型紙が下の写真です。
6.そして本番
マイクロファーを実際にミシンで縫おうとすると、生地が分厚くて大変。縫い目はユザワヤの店員さんのアドバイスで荒く5mmに設定しましたが、それでもきれいに縫えません。結局あきらめて全部手縫いしました。
それで出来たのがMサイズのドナルド。
売り物のドナルドはもっと青の色が濃いのですが、マイクロファーはカラーバリエーションが少ないのでご容赦ください。
横から見ると、
かわいい。
【受付終了】参加者募集中です
ということで、準備は整いました。ツムツム作りに興味を持ったといという方は是非一緒に作りましょう!イベント詳細は以下のリンクからみることができます。
【ぬいぐるみ作りイベント】ツムツム風ぬいぐるみを作ってみよう(既にイベントは終了しています)
私たちは、横浜にある小さな個別指導の学習塾です。
受験をはじめとした勉強において、固定的なカリキュラムや決まった勉強方法に生徒を適応させることに意識が向きがちです。
私たちはそれらを大切にすると同時に「生徒」を中心とした学習方法を提案し実践することが、生徒が勉強を楽しむことに繋がり、学力の向上につながると考えています。
「自分に合ったやり方で勉強したい」「どうせやるなら勉強を好きになってもらいたい」という方は是非ティーシャルをご検討ください。