教材・本の紹介

山川出版『詳説日本史B』の特徴と使い方

詳説日本史Bとは

『詳説日本史B』は日本で最も使われている日本史Bの教科書です。多くの大学がこの教科書を基準に問題を作成しているといわれており、高校の授業〜難関大学入試まで幅広く使えるテキストです。

写真・地図・系図・グラフ等の図版、年表など教科書の本文理解を深めるための資料も多数用意されています。

山川出版社から出版されています。単に「山川の教科書」と言った場合この『詳説日本史B』を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。

  • 各時代・各分野をバランスよく構成
  • 詳しい内容、豊富な史資料
  • 世界史的分野で時代を概観する部扉
  • 主体的な学習をうながす主題学習
  • 大きく見やすい図版

山川出版社HPより

詳説日本史Bの特徴

詳説日本史Bの特徴をざっくりまとめると以下のようになります。

  • 日本史の教科書として定番中の定番
  • 一冊で全ての受験に対応できるコンパクトさ
  • 写真・地図・系図・グラフ等の図版が豊富

詳説日本史Bの基本情報

教材名
詳説日本史B
著者
笹山晴生・佐藤信ほか14名
出版社
山川出版社
サイズ
A5判
ページ数
454ページ
価格
税込832円(非課税)
販売
塾・学校用教材

詳説日本史Bの構成

本文の構成

以下のように4部13章に分かれており、さらに1章ごとに2~6ほどの節に分かれています。

  1. 第Ⅰ部 原始・古代

    1. 第1章 日本文化のあけぼの
    2. 第2章 律令国家の形成
    3. 第3章 貴族政治と国風文化
  2. 第Ⅱ部 中世

    1. 第4章 中世社会の成立
    2. 第5章 武家社会の成長
  3. 第Ⅲ部 近世

    1. 第6章 幕藩体制の確立
    2. 第7章 幕藩体制の展開
    3. 第8章 幕藩体制の動揺
  4. 第Ⅳ部 近代・現代

    1. 第9章 近代国家の成立
    2. 第10章 二つの世界大戦とアジア
    3. 第11章 占領下の日本
    4. 第12章 高度成長の時代
    5. 第13章 激動する世界と日本

口絵

巻頭には「国宝をみる(口絵)」が載っており、写真で日本の文化を鳥瞰することができます。

写真・地図・系図・グラフ等の図版

多くのページには写真・地図・系図・グラフ等の図版が掲載されています。大学受験の勉強において重要な、本文の内容と資料を結びつけての理解を助けてくれます。

詳説日本史Bの難易度

学校の教科書としてよく使われている『詳説日本史B』ですが、難関大学入試にも対応している内容のため決して易しくはありません。中学校で習う日本史の全体像を把握できていない人には読むのは難しいと思います。

本文は「だ・である調」で書かれており、出来事どうしのつながりについての解釈やまとめはほとんどありません。(検定教科書という立場から仕方のないことです。)

そのため、登場する出来事どうしの解釈を読者自身が行わなくてはなりません。本文を読み、一定の解釈を盛り込んで自身の知識にしていくプロセスの難易度は高いです。

どんな人におすすめか?

中学の歴史の流れが十分理解できている人

『詳説日本史B』は中学校で習った歴史と比べて、出てくる人物や出来事の数が非常に多くなります。中学の歴史の流れが十分理解できている人におすすめです。

詳説日本史Bの使い方

メインテキストとして使う場合

『詳説日本史B』をメインテキストとして使う場合は、シンプルに順番に本文を読んでいきます。

サブテキストとして使う場合

日本史のメインテキストとして別の参考書を使っている場合でも、サブテキストとして辞書的な使い方をすることができます。問題演習をした後の復習のときに、わからない用語を索引で探して復習したい部分だけを読み返すと良いでしょう。

用語集・資料集と併用するとgood

本文を読んでいると、知らないことやわからないことが必ず出てきます。(出てこない場合はしっかり読めていない可能性が高いです。)それらの事項を用語集や資料集で確認しておくと学習効率が上がります。

通学中やお風呂中にアウトプットして知識の定着確認

本文を読んで理解できたら、その内容を覚えているかどうかアウトプットしてみましょう。

通学中やお風呂に入るときなどにテーマを決めて、背景・登場人物・起きた出来事・結果などを何も見えずに言えるかどうか試してみるのがおすすめです。(テーマ例:「院政」「蒙古襲来」「明治維新」とかなんでもok)

詳説日本史Bで勉強するときの注意点

歴史の流れが十分理解できていないと読解が難しい

『詳説日本史B』は中学校で習った歴史と比べて、出てくる人物や出来事の数が非常に多くなります。歴史が苦手な人はまず、歴史の流れの全体像を掴み、それから『詳説日本史B』の読解も行うことをお勧めします。

読むだけじゃなかなか覚えられない

本文を読んで理解できても、それだけで覚えられるわけではありません。『大学受験ここが出る!!日本史Bノート』『詳説日本史ノート』などのノート系アウトプット教材に繰り返し取り組むことによって覚えることができます。

詳説日本史Bと併用したい参考書や問題集

  • 『大学受験ここが出る!!日本史Bノート』
  • 『詳説日本史ノート』
  • 『流れがわかる日本史Bテーマ史ノート』
  • 『日本史B用語集』
  • 『日本史資料集』

詳説日本史Bの代わりに使える問題集

  • 『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』
  • 『石川晶康 日本史B講義の実況中継』

詳説日本史Bの後に取り組むべき問題集

  • 『日本史問題集 完全版』
  • 『山川一問一答日本史』
  • 『入試で点が取れる 金谷の日本史頻出問題解法』
  • 『結論! 日本史演習書 石川式問題集』

私たちは、横浜にある小さな個別指導の学習塾です。

受験をはじめとした勉強において、固定的なカリキュラムや決まった勉強方法に生徒を適応させることに意識が向きがちです。

私たちはそれらを大切にすると同時に「生徒」を中心とした学習方法を提案し実践することが、生徒が勉強を楽しむことに繋がり、学力の向上につながると考えています。

「自分に合ったやり方で勉強したい」「どうせやるなら勉強を好きになってもらいたい」という方は是非ティーシャルをご検討ください。

この記事を書いた人

坂本 諒

ティーシャル代表。1988年福岡生まれ。大学に進学した2006年から塾講師をはじめ、2013年に個別指導塾ティーシャルを横浜に開校。おもに数学・物理・化学などを担当。

記事一覧 プロフィール
お問い合わせ 無料体験