フィンランドの「コミュニケーション」

コミュニケーションのためのデザインがある

フィンランドはコミュニケーションを大切にする文化があると思います。

なぜならフィンランドには快適なコミュニケーションのための様々な要素が溢れていたからです。

「大切だと考えているだけ」ではなく、よりよいコミュニケーションのためにできることを僕もやっていこうと思いました。

まずは空間から。写真でたくさんのことが伝わると思います。

teacher-room

teacher-room2

こちらの空間、何のための場所でしょうか?

正解は学校の職員室です。事務机がないですね。職員室は情報・意見交換するため場所で事務作業は別の場所で行います。こんな職員室なら会話しないほうが不自然ですね。

僕は塾で働いていますが「〇〇学校では学級崩壊が起こっているらしい。」という話を生徒や保護者から耳にすることがあります。学級崩壊だとみんなが思う状態になる前に出来ることがあると思いますが、その一番最初が同じ先生に相談することだと思います。フィンランドのような職員室で働いていたら、先生同士が教室の出来事を共有することで何かしらのアクションが生まれ学級崩壊の未然に防げるかもしれませんね。

ツアーではフィンランド人のご夫婦の家にもお邪魔しました。敷地内には母屋以外にいくつかの離れがあったのですがそのどの建物の中にも輪になって座れるようなスペースがありました。下の写真のように、のんびりお話をするためだけの建物もありました。

mini-house

あとはフィンランドといえばサウナですね。

sauna

上の写真は職業学校で「会議室です」と紹介された、生徒が制作したサウナです。サウナもまた貴重なコミュニケーションスペースですね。私もツアーでフィンランド人と一緒にサウナに入る機会がありました。彼に「サウナではどんなことを話すの?」と聞いてみると、「何でもだ」と答えてくれました。

仕事、趣味、恋愛など何でも話すそうです。そしてまた、沈黙にも慣れているそうです。

フィンランドは人と話したくなる空間に溢れていると思いました。

これまで空間に着目していろいろと紹介してきましたが、人と話をするには空間だけでなく時間を共に過ごすことも必要です。

フィンランドではツアープランナーの高坂さんの知り合いの日本人と飲みました。

彼は中学を卒業すると語学留学のビザでフィンランドに渡り、職業学校で自動車関係の仕事の資格を取り、今もフィンランドで働いている人です。

ちなみに語学留学のビザは滅多に取得できないそうです。

どのようにしてそういう人生を歩むことになったのかや、フィンランドの政治の話まで本当にたくさんの話を聞かせてもらいました。

だから働く時間のことだけピンポイントで紹介するのはもったいないのですが、他の話はまた別の機会に紹介できればと思います。

彼の仕事はフレックスタイム制で、午前7~9時の間に出勤して午後3~5時に退勤するそうです。残業が全くないわけでもないと話していましたが、彼は8時ごろ出勤してだいたいは4時に帰れるという話でした。そして仕事が終わると友人と飲みに出かけたり、ジムに通っているという話でした。

仕事の終わり時間を守る、ということが当たり前の文化なんですね。仕事の終わりの時間が守られているということは、大切な人と一緒にいる時間を守れるということにつながっていると思います。

最後に、個人的に印象に残っているエピソードを1つ。

ツアー後半ではマタサリハウスという宿泊施設に泊まらせていただきました。

dos
(僕らが泊まったマタサリハウスにいたワンちゃん -ドスちゃん)

その施設はご夫婦で運営されている民宿のようなところで、森と湖のような海を一緒に楽しめる場所にありました。

lake_forest

朝昼晩の食事やティータイムにワッフルなどを用意して頂きました。

その施設には2泊したのですが2日目の夜はバーベキューのおもてなしで、ポテトサラダを用意してくれたりお肉を焼いてくれたりしました。

お腹もいっぱいになった頃、そのご夫婦の娘さんが帰ってきました。娘さんはご夫婦の仕事が終わるまでバーベキューの場所の椅子に座って夕日を浴びていました。

sunset2

そして僕らがお腹いっぱいになったことを確認すると、火の始末をしてからご夫婦と娘さんの3人で建物に戻って行きました。僕を含めツアーの参加者はその場所でフィンランド最後の夕べを楽しみました。

しばらくしてから建物のあるほうへ戻ると、先に戻ったご夫婦と娘さん達は建物の入り口のちょっと座れる場所で、ずっと楽しそうに話をしていました。

このエピソードはここでおしまい。

僕は家族だけで向き合う時間をちゃんと作ってきたかな? いや、作ってなかったな。ちゃんと家族や大切な人のために時間を使ってこなかったな。
そんなことを日本に帰ってきてから、この記事を書きながら、そんなことを思いました。

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この記事を書いた人

深川 道陽

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