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【問題傾向と難易度】2015年神奈川県公立高校入試を解いてみた

2015年神奈川県公立高校入試問題

2015年2月16日に神奈川県立高等学校入試選抜試験が実施されました。
ティーシャルからも多くの中学3年生が受験しています。受験生の感想と講師からの分析を踏まえ各科目の傾向と難易度をお伝えします。

国語

出題傾向

問1の漢字は例年通り読み書き4問ずつ。
特別難しいものはなかったが「委ねる」が書けない受験生はいたかもしれない。(ウ)では助詞「で」の識別が、(エ)では鑑賞文について出題された。
問2は例年通り古文が出題され、設問数も変わらず4問であった。会話の主語をきちんと捉えることができないと、選択肢を絞り難かったであろう。
問3は小説。設問は7問で昨年と比べて記述の問題が1問増えた。30字以上40字以内の記述問題については答えとなる部分は近くにあり、何を書くべきかはさほど困らないものであろう。
問4は論説文。設問は6問で昨年と比べると1問減った。
問5は例年通り、資料読み取りの作文問題であった。こちらは昨年と変わらず、Bさん、Cさん、Dさんそれぞれの意見から問題の条件に該当する部分をまとめて、指定された言葉に続くように書けば問題ない。

難易度

昨年とほぼ変わらないものであった。古文は現代語訳も多く、内容は掴みやすいものであったと思う。小説は文章自体は、仕事観という内容と難しい読み方をする漢字が多く、受験生にとっては少し読み取りにくいものであったかもしれないが、人物の心情を掴んで選択肢と照らし合わせていけばさほど難しいものではなかったと思う。論説文は抽象的な表現が多く、読み取りにはかなり苦労したと思う。特に(ウ)の問題は本文からの根拠を掴みにくく、選択肢の文章も迷いやすいものであった。また、記述問題については昨年の50字以上から100字以上となり、驚いた受験生も多かったのではないだろうか。

全体を通して記述の量が増えたが、書くべき内容はほとんど書き写しに近いものであり、さほど難しくは感じなかったかもしれない。
きちんと日頃から文章を読む訓練をして、記述対策にもしっかりと取り組んでいれば得点につながったであろう。
(鈴木)

数学

出題傾向

出題される問題数や構成に大きな変化はないが出題内容に変化があった。
例年大問4のテーマとして出題されている確率が、大問2の小問1問のみという出題であった。代わりに大問4では資料の整理の分野がテーマとなっている。また大問5では昨年は連立方程式の文章題が出題されたが今年は二次方程式の文章題となった。h25に出題されていた整数の証明は今年も出題されていない。その他の問題は大問1が計算、大問2は小問集合、大問6は立体図形、大問7が相似の証明と例年通りであった。

難易度

やや難化している。大問4に出題された中央値は基本的な用語ではあるが対策不足の受験生も多かったと思う。大問4,5は新傾向の問題だが問題レベルは決して高いものではなく落ち着いて問題文を読むことができれば正答できるだろう。大問6の(1)は体積を求める易しい問題だが√91という数字には不安を感じた受験生も多かったようだ。大問6の(3)は例年難易度の高い問題になることが多いが2015年も全問中最難問であった。時間内に解き終えることも重要であり、時間をかけすぎて大問7が終わらなかったということがないようにしたい。
(坂本)

英語

出題傾向

まず問1のリスニングだが(ウ)の問題が昨年と異なり、英文を書かせる問題であった。
放送された英文はそこまで難しいものではないが、英文になったという心理的動揺から完答できないという受験生も多かったのではないだろうか。
次に問2の単語を書かせる問題だが、例年は日本語訳が与えられており、そこから対応する英単語を答えるのだが、今年は日本語が与えられておらず、自分で考えて回答するという形式になった。
特に(ウ)のreceiveが書けない受験生は多かったと思う。
問3は選択式の空欄補充問題。形式は例年通りである。
ただ設問数が1問増えて4問の出題であった。
問4の整序問題は昨年と同じ4問の出題であったが、(ウ)と(エ)は特に難しい問題で、間接疑問文、現在完了の後置修飾という高いレベルの文法知識を要求するものであった。
問5の条件英作文問題は設問が1問増えて2問であった。
(ア)の問題は文章を読んで場面を捉えることができれば答えるのに苦労はしなかったはず。
(イ)については答えの候補が幅広いものであったため、いろいろな解答が考えられるが難しい英文を要求するものではなかった。
問6は昨年も出題されたイラストの流れに沿って英文を書く問題。
こちらも形式、難易度ともに昨年とほぼ変わらないものであった。
問7は資料を伴う長文読解問題。
(ア)の問題は選択肢の文章が全て正しく、文脈で正答を選ぶものであったため戸惑った生徒も多いのではないだろうか。
問8はメール、グラフ、表を使った読解問題。
(ウ)の問題については複数の情報を処理しながらの問題であったため勘違いをして誤答した受験生も多いと思う。
細かいところまできちんと英文を読み、正しい理解、情報処理能力を求める問題であった。
問9については例年出題されている対話文の読解問題。こちらは例年と形式は変わらず。

難易度

全体の難易度としては大幅に難化したと思われる。
そして全体的に回答に時間を要するものが多かった。特に問7や問8の(ウ)、問9で時間をかけ過ぎた受験生も多いのではないだろうか。
読解における速読力の訓練はこれから必要になってくると思う。
さらに形式が少し変わった部分もあるので、そういった部分に対応するためにも、総合的な文法、単語知識を身につける必要がある。
(鈴木)

理科

出題傾向

大問数は8で各分野まんべんなく出題されており目立った変更はない。昨年同様短文記述が2問とグラフを書く問題が1問出題されている。大問5では実験の図から設定を読み取った上で、数学的なテクニックも駆使しなければ正答は難しい。問6では水酸化バリウムという比較的馴染みの薄いであろう物質が登場した実験手順を読み取ったうえで正確な判断力が必要とされる。

難易度

難化した昨年と比べてもやや難化している。単に知識を問うものでなく何らかの判断を要するものがほとんどであった。普段の学習からなぜそのような現象が起こるのかを理解しようとしていたかどうかで大きく差が出る。特に物理分野の浮力、作用反作用の分野は原理から理解できている人とそうでない人で差がついただろう。また、実験の手順や結果をもとにした問題は過去問や類題の演習で慣れておくことが必要である。
(坂本)

社会

出題傾向

例年とほぼ同じ構成で目立った変更はない。地理では例年通り時差の問題、雨温図の問題、地図の問題が出題された。地理分野からは記述問題の出題はなかった。歴史では近世まではカードを利用した選択問題が、近代以降は年表を使った鉄道の歴史と政治・外交史を関連させた問題が出題された。公民では憲法条文が資料として使われた他、選択問題を中心とした出題であった。

難易度と学習のポイント

全体的に選択肢の正誤がはっきりしているものが多く取り組みやすかったと思われる。記述の量も若干少なくなっており昨年と比べ易化している。地理は時差や雨温図等の典型問題に慣れ、十分に過去問や類題を解いておくこと、歴史は出来事と順番と時代名を整理しておくこと、公民は基本用語を自分の言葉で説明できるようになっておくことができれば安定した高得点が望めるだろう。
(坂本)

総評

全体的に難化傾向にあり合格者最低点は各学校とも下がる可能性が高いでしょう。
記述、資料や実験からの思考判断重視の傾向は変わらず、来年度も出題が予想されます。
高得点を取るには普段の学習から公式の意味や成り立ちを考える、丸付けの際になぜその回答になるのかを確認するといった『じっくり考える時間』をとるともに、中3の夏から秋までに基本的な内容を復習したうえで、以降はたくさんの過去問や類題に取り組むのが効果的です。

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