教材・本の紹介

やさしい理系数学の特徴と使いかた

やさしい理系数学とは

やさしい理系数学(通称:やさ理)は、理系の大学受験生に広く知られている数学の問題集です。

中堅〜難関大学の合格に必要な50の例題と150の演習問題が収録されており、問題集でありながら例題とその解説が詳しく載っているため参考書のような使い方をすることもできます。

ちなみに、問題集のタイトルは『やさしい理系数学』ですが全然やさしくはありません。

この問題集の200題をきちんと学習すれば、優に500題に相当する良問を学習したのと同じ学習効果が得られ、中堅からやや難関大学の入試にも十分対応できると確信しています。
やさしい理系数学p2『はじめに』より

やさしい理系数学の特徴

やさしい理系数学の特徴をざっくりまとめると以下のようになります。

  • タイトルは『やさしい理系数学』だが全然やさしくない。
  • 解説が詳しく、多彩な別解も載っている。
  • 理系難関大受験生には必須の論証力、計算力を養うための良問。

やさしい理系数学の基本情報

教材名
やさしい理系数学
著者
三ツ矢和弘
出版社
河合出版
サイズ
A5判
ページ数
問題集:135ページ・別冊解答編:140ページ
価格
税込1386円(本体価格:1260円)
販売
市販教材

やさしい理系数学の構成

問題集本体と別冊解答の2つに分かれています。

問題集本体

50の例題と150の演習問題があり、15章に振り分けられています。

例題

一つの章につき3問程度、全部で50の例題があります。例題は理系受験生必須の重要典型問題と位置付けられています。例題といえども解答・解説は充実していて、この問題集の特徴である別解が載っているものも多いです。

演習問題

一つの章につき10問程度、全部で150の演習問題があります。演習問題は計算力・論証力・発想力を養い、数学的センスを磨くものと位置付けられています。

*印がついている問題はやや難しい問題なので、十分な学力がないと感じた方は、1周目は飛ばして2周目から解くというのもありです。

別冊解答

別冊解答は140ページと問題集本体を超えるボリュームとなっています。

一つの問題につき複数の解答が書いてあることが多く、自分では考えなかった解答に触れることで「そんな解き方もあったか!」という驚きを与えてくれることもあります。解答は、簡潔かつわかり易くつくられており、解答のお手本として役に立ちます。

やさしい理系数学の難易度

河合出版のサイトでは「標準〜やや難」とされています。入試問題レベルの中で標準レベルを中心にやや難しい問題も含まれています。難関大を目指す人にとっては「やさしい」理系数学といえるかもしれません。最終的に旧帝大・難関私大レベルを目指せる難易度です。

どんな人におすすめか?

基礎的な問題集を終えた人

「やさしい」理系数学といっても、入試問題レベルの中での話です。数学Ⅰ〜数学Ⅲまでの教科書の内容を理解できていて、ある程度(基礎的な問題集一冊分)の問題がだいたい解けるようになった方におすすめです。

身につけた解法を実践で試したい人

やさしい理系数学の問題は入試過去問から典型問題が選ばれています。チャートなどを使って身につけた解法が実践問題でアウトプットできるかを試すのにちょうど良いです。

解答の幅を拡げたい人

やさしい理系数学は例題・演習問題ともに別解が数多く載っていることが特徴です。別解を見ることで、数学の学習に驚きが生まれ、解答できる問題の幅を拡げることができます。

旧帝大・難関私大に合格したい人

旧帝大を含む国公立大の二次試験や、難関理系私大の対策にはもってこいの難易度です。

やさしい理系数学の使い方

1題につき15分程度考えてみて、分からなければ解答を見ることをおすすめします。

15分の間に解答し始めたものの、途中で手が止まってしまったら、一旦解答を見てて自分の解答と見比べ、なぜそこから手が動かなかったのかを考えてみるようにしていました。そうすることによって、自分の解答における壁がみえ、自分に何が必要かがわかってきます。

自力で解けたときも、解答はしっかり読みましょう。やさしい理系数学には別解が1つの問題にいくつも載っているので、自分とは違う解法も読んでおきましょう。

難しくてもすべての問題を一通りやりきるということがとても大切です。3周もすれば、解けない問題が少なくなってくるはずです。粘り強くそこまでたどり着いてください。

やさしい理系数学で勉強するときの注意点

そんなにやさしくはない

やさしい理系数学はやさしくありません。受験勉強を始める人はまずは、チャートや4stepのような網羅的かつ基礎的な問題集で基礎を身につけましょう。

解説が丁寧というわけではない

やさしい理系数学の解答は簡潔につくられており、解説が豊富というわけではありません。発想法や思考プロセスは、良問を繰り返し読むことによって身につけていくものだとされています。

自分なりの解答をつくる

やさしい理系数学は演習用の問題集です。また、この問題集を使う人は記述式の回答が必要な受験をする人がほとんどだと思います。わからなかったときにすぐに解答を見てしまうのではなく、自分なりの回答をつくることを心掛けましょう。

時間のかけすぎに注意

やさしい理系数学は1問を解き、解説を読んで理解するまでにかかる時間が、けっこう長くなる問題集だと思います。ついさっきすぐに解答を見ず自分なりの解答をつくって欲しいと書きましたが、一問解くのにかける時間は上限をつけておいた方が良いです。

やさしい理系数学と併用したい参考書や問題集

  • 青チャート

やさしい理系数学の前に取り組むべき問題集

  • 4step

やさしい理系数学の代わりに使える問題集

  • 数学重要問題集
    やさしい理系数学と同じレベルで違う参考書を解きたいという方におすすめです。

やさしい理系数学の後に取り組むべき問題集

  • ハイレベル理系数学
    やさしい理系数学と同じシリーズさでらに高みを目指したい人向け。かなりの難問ぞろいなので、数学をが得意な人にはおすすめです。

  • 新数学演習
    これもハイレベル理系数学と同じ難易度です。

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この記事を書いた人

土居 恒輝

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