数学重要問題集-数学Ⅰ・II・III・A・B(理系)の特徴と使い方

数学重要問題集とは

数学重要問題集(理系)は大学受験数学の定番の問題集です。

中堅〜難関大学の過去問から、頻出の問題が網羅的に収録されており、難関私立大学や国公立大学を目指す受験生におすすめの問題集です。

チャート式などで有名な数研出版から出版されています。

大学入試の準備に万全
高等学校で学習する数学Ⅰ・II・III・A・Bの内容を能率的に学習し、短時間に大学入試の準備を完成できるようにした。
本書p2はじめにより

数学重要問題集の特徴

数学重要問題集の特徴をざっくりまとめると以下のようになります。

  • 大学入試過去問から厳選された問題。
  • 取り外しできる280ページもの別冊解答。
  • チャート式と連動した構成で勉強しやすい。

数学重要問題集の基本情報

教材名
実戦 数学重要問題集-数学Ⅰ・II・III・A・B(理系)
出版社
数研出版
サイズ
A5判
ページ数
問題編:80ページ・解答編:280ページ・付録:24ページ
価格
税込1397円(本体価格:1270円)
販売
市販教材

数学重要問題集の構成

問題集本体、別冊解答、小冊子「公式集」の3つに分かれています。

問題集本体

単元ごとに分かれた20章で構成されています。問題はA問題とB問題とC問題の3つの難易度に分かれており、2020年版では300問収録されています。毎年新しいバージョンに改訂されており、数問ずつ収録されている問題が入れ替わっています。化学や物理の重要問題集とは異なり、単元ごとの要点のまとめはなく、純粋な問題集といえます。

各問題は青チャートの例題と対応しており、青チャートと組み合わせて使うことでより効果的に使うことができます。対応表は数研出版のwebサイトからダウンロードできます。

A問題

大学受験における基礎〜標準の重要な問題で171問あります。半分以上の問題数を占めており、A問題を解くだけでも中堅私大レベル程の実力をつけることができます。

B問題

より難易度が高く、応用力をつけるための問題で115問あります。少なくとも、その単元のA問題を解き終えてから取り組むことをおすすめします。難関私大や国立大学を目指している人は是非解いておきたい問題です。

C問題

かなり難易度が高い難問が14題のっています。収録されている問題数も少ないですからA・B問題を解き終わってからチャレンジしてみると良いでしょう。

「必解」マーク

A・B問題の6割程の問題に「必解」マークがついています。このマークがついている問題は「重要中の重要な問題」と位置付けられています。「重要中の重要」というわりには、「必解」がついている問題は多く、176問に上りますが、時間が足りないが難関題を志望している人は「必解」マークのついた問題のみを解くのも良いでしょう。

別冊解答

別冊解答は280ページと問題集本体を大きく超えるボリュームとなっています。

模範解答としての詳細な解答・図やグラフを使った説明・関連事項を補う注など、充実した内容となっています。ただし、どのように考えてその解答が導き出されるかについては、さほど詳しい説明が載っていないため、解説の読解にはある程度の数学の知識があり模範解答の意図を読み取る読解力が必要です。

小冊子「公式集」

公式や重要事項のの整理・確認に役立つ、公式集の小冊子がついています。

数学重要問題集の難易度

数研出版のサイトでは「中堅私立大入試~難関大入試」とされています。

A問題は中堅私大、B・C問題まで解くとは難関私大・国立大対策となる難易度です。共通テスト(センター試験)対策には、難易度や問題のタイプがあっていないため、別の問題集をおすすめします。

どんな人におすすめか?

国立大の二次対策や難関私立大の対策をしたい人

既に述べた通り、問題の難易度・問題形式から、国公立大学を志望している人や難関私立大学を志望している人におすすめです。

青チャートなどの網羅的な問題集を一通り終えている人

青チャートをはじめとする、網羅的な問題集を一通り終え、問題演習を始める人におすすめです。

数学重要問題集の使い方

数学重要問題集にはA問題(基礎〜標準問題)とB問題(応用問題)・C問題(難問)があります。

ステップ1.問題を解く。

問題を解きます。

解く時に注意することは、思考が前に進まなくなったと感じたら、解くのは一旦諦めて解説を読むということです。なぜなら、問題集を使う段階における勉強の目的は、「問題だけをみて自力で解答をつくる力をつける」だからです。ですから、さっさと諦めて、解説を読んで理解し、解答を写したり、解き直す機会を増やしましょう。

ステップ2.丸付けをして、自力で解けたかどうか記録をつける。

1問解いたらすぐに丸付けすることをおすすめします。丸付けは厳格にしてください。「ちょっとケアレスミスしたけど、考え方はあってたから丸でいいや。」というのはNGです。

丸付けを終えたら、各問題の問題番号のところに解いた日付・自力で解けたかどうかを記録します。

ステップ3.解説を読んで理解する。

間違えた問題・正解したけれども理解が曖昧な問題の解説を読みます。わからないところや知らなかったことは参考書や資料集で確認します。

ステップ4.すぐに解き直す。

解説を読んで理解したら、すぐに解き直してみましょう。すぐに解き直して正解できないのであれば、試験本番では絶対に正解できません。

解説を読んだ直後の解き直しで正解できなければ、一度解答を写してみるのがいいかもしれません。

ステップ5.数日したら解き直す。これを繰り返す。

数日したらもう一度解き直します。ひとつの単元を解き終わったところですぐに最初から解き直す。あるいは次の単元まで一通り解いたら前の単元に戻ってみるくらいでしょうか。

全ての問題を解き直すか、間違えた問題だけ解き直すかは、正答率や残りの時間を参考にして決めてください。

ステップ6.数週間したら間違えたことのある問題を解き直す。

数週間したら間違えたことのある問題を解き直します。しばらく時間が経ってからでも正解できていれば定着していることが確かになります。

数学重要問題集で勉強するときの注意点

重要問題集を使い始める前に

重要問題集は演習問題集です。演習問題を解くには様々な解法を組み合わせる必要があるため、一つ一つの解法を身につけられていない状態だと演習問題集を解いても効率の良い勉強になりにくいです。

重要問題集を使い始める前に青チャートなどの解法が網羅されている問題集を解くことをおすすめします。

解説のやり方が絶対ではない

模範解答と自分の解答のやり方が異なっていにる場合でも、すぐに間違いとせず解説をよく読んでみましょう。解答と共通した考え方があれば、部分点を検討しても良いかもしれません。模範解答とは違う、しかし正しいやり方で解こうとしているのかもしれません。解法が間違っているのか、計算ミスなのか、実は間違えていないのかをよく吟味してましょう。

理解が曖昧なところなどは必ず調べる

解説を読んだときに理解が曖昧なところは必ず出てきます。理解が曖昧なところは必ず参考書や網羅的な問題集で調べるようにしましょう。もし、理解が曖昧なところが見つからなければ、復習の仕方そのものを見直す必要があるかもしれません。

数学重要問題集の前に取り組むべき問題集

上記で述べた通り、重要問題集に取り組む前に網羅的な問題集で力をつけることをおすすめします。

  • 『青チャート』
  • 『Focus Gold』
  • 『NEW ACTION LEGEND数学』

私たちは、横浜にある小さな個別指導の学習塾です。

一般的な学習塾では、予め決まったカリキュラムに生徒を適応させることが重視されています。

私たちにとってもカリキュラムは大切なものですが、勉強を通じて生徒自身が「どう勉強したいか」考えて行動できるようになることが、勉強を楽しむことに繋がり、長期的な学力の向上に貢献すると考えています。

「勉強する力をつけたい」「どうせやるなら勉強を好きになってもらいたい」という方は是非ティーシャルをご検討ください。

この記事を書いた人

坂本 諒

ティーシャル代表。数学、物理、化学などを担当。

記事一覧 プロフィール
お問い合わせ 無料体験