受験に向けた「英単語」の取り組み方〜バームクーヘン方式

バウムクーヘン

こんにちは、桜井です。

前に一度、英単語学習について書いたことがありますが、改めてもう一度まとめてみることにします。

最近やっぱり単語の暗記に苦しんでいる生徒の様子を目の当たりにしたからでもあります。

キーワードは「バームクーヘン方式」。

受験生の悩みの中で、英単語の学習をどうすればいいの?という声を非常にたくさん聞きます。

単語帳を1冊に決める

これが意外と大事です。「絞る」というのは不安に感じることが多いからです。

あれもこれも、というやり方ではうまくいくことはありません。単語が覚えられない!という人ほど色々手を出してしまっています。

単語帳ではなくとも、学校の教科書の単語を覚えようとすることも単語帳1冊分とカウントしてください。そうするとかなりの人が、「複数の単語帳」を抱えている状態になっていませんか?

単語帳は受験用に市販されているもので結構です。大差はありません。好きに決めていいです。

もしも手持ちの単語帳がすでにある場合は、それを使うことを最優先しましょう。

※これから買う人向けのオススメというのはありますが、重要ではないので後で紹介します。

短い期間でまずは1周やってみる

さらに、失敗しがちな人の傾向として「1周に時間をかけ過ぎる」ということがあります。

ざっと1周やっただけでは全て覚えられるということはもちろんありません。それでも、まずは1周通してみたほうがいいです。

テキストを1冊全てやり尽したことのある生徒というのは、中学高校くらいではあまり多くないのではないでしょうか?

1周通してみることで色々分かってくることがあります。

「この辺はあまり時間をかけなくてもいけそうだな」とか、「このあたりは既に勉強したな」とかです。

そうやって先が見えてくることで勉強が計画的に進みます。そのためにも、まずは1度通してみるのです。

1周目はとにかく「薄く」

その1周目および最初の数周は、とにかく「欲張らないこと」が重要です。

単語帳であれば、まずは「見出し語」があります。太字や赤文字で強調されている、一番核となる単語です。

最近の単語帳は見出し語以外にも派生語や類義語、関連する単語や例文などが充実しているのですが、これが逆効果になることもあります。

確かに最終的にはそれらも全て覚えなくてはならないのですが、「はじめから」覚え切ろうとする生徒が続出し、そのために最初の1周がかなりきついものになってしまって、続かないのです。

最初の1周は「見出し語のみ」というレベルでいいです。とにかく1周、そのためにとにかく「薄く」やってみてください。

「薄く」できない原因としてあと1つ、最初からあまりにも書いて覚えようとしてしまうということがあります。

1周目でわからなかった単語を、覚えようとして「書きまくる」のです。

これも1周目はやらなくていい。どうせこれから何周もするんです。5周くらいやれば書いていなくてもかなりの割合の単語が覚えられているはず。

それでも覚えられていない単語を、その時になってはじめて書きまくった方が、少ない労力で済みます。

だんだんと範囲を広げていく

最初の何周かを終えて、見出し語が覚えられてきたら、その時はじめて関連する単語に手を出しましょう。

これまでに覚えたことに関連することは覚えやすいというのが記憶のルールです。

見出し語を覚えられているのなら、関連する語も覚えやすくなっています。

逆に見出し語すらまだ怪しいと感じるのなら、他の単語に手を出すのはまだ早いと思ってください。

「5周」を目指す

1回分を薄くやってもらっているので、周回を重ねるのは楽になっています。

その分、何周もすることを目指します。

何周すべきかは個人差や開始する時期によるので決められませんが、目安としてはまず5周してみてください。

5周すれば8割は覚えることができているはず。※あくまで目安

1冊の単語帳が8割覚えられていれば、模試や過去問で結果が出始めます。

もちろん5周だけでは足りないというのなら続行しましょう。

もういいかな?と思うレベルになっても、止めてしまうのはダメ。受験本番のその日まで、ペースは調節しながらも続けていってください。止めると、忘れてしまいます。

逆に言えば、過去問や模試で結果を出したいなと思う時期までに5周できるよう、計画を立てると良いでしょう。

バームクーヘンの意味

さて、冒頭の「バームクーヘン方式」という名前の意味が分かっていただけたでしょうか?

バームクーヘンは、棒みたいなものに、少しずつ生地をかけながら焼いていきます。

最終的にはケーキの固まりになりますが、焼いているときは少しずつです。

それで棒をくるくる回しながら、何回も焼いていきます。

もし焼きたい生地を全部はじめからまとめてオーブンに突っ込んだら、きっと生焼けになってしまうし、時間も逆にかかってしまうでしょう。

単語の暗記も同じこと。少しずつだけど何回も回す。はじめからまとめて全部やるのは、逆効果なのです。

短期間で効果がでるということはありません。長期的に考えて、最終的に目標とするところまでいけるよう、計画をたてながら頑張ってください。

音読の効果は高い!

はじめは時間はかけるな・・・と言いますが、音読だけは効果を考えると、多少時間がかかってもやるべきだと思います。

音読のやり方はこちらで紹介しています。

英語の勉強効率を「5倍」にするための音読3ステップ

まとめ

・いきなり頑張ろうとするな。まずは見出し語だけに絞って、とにかく何周もしよう

・見出し語が覚えられてきたら、関連語に手を出そう

・(目安として)5周するまでは結果はみえてこないと考えよう

ちなみに、これを読んでいる生徒たち、やり方に困ったらすぐに相談するのだよ。(連絡先はPCで見ている人なら右上の方にあるよ)

オススメ単語帳

[大学受験用]出る順としてはこれが最高峰だろう。単語そのものの出る順精度に加えて、「ミニマルフレーズ」という短めの例文が秀逸。統計データを元に、「本番に出てくるカタチ」で掲載されており、この本に載っていない単語が出てきたらそれはもう仕方ないとまで思わせます。

現場で指導している僕からみても、シス単に載っている単語が本当に良く出ます。

私たちは、横浜にある小さな個別指導の学習塾です。

一般的な学習塾では、予め決まったカリキュラムに生徒を適応させることが重視されています。

私たちにとってもカリキュラムは大切なものですが、勉強を通じて生徒自身が「どう勉強したいか」考えて行動できるようになることが、勉強を楽しむことに繋がり、長期的な学力の向上に貢献すると考えています。

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