高校生の塾の費用相場【12の塾を比較/公立vs私立】

- 高校生の塾通いにかかる費用の相場は?
- 大学受験のため塾に通ったほうがいいのかな
- 塾の料金がわかりにくくて比較するのが大変。
中学生〜高校生のお子様がいる保護者の方であればこんな悩みや心配を感じている方が多いのではないでしょうか?
また、塾に通っている/通いたいと思っている高校生の方も塾に通うとどれくらいお金がかかるか気になっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では高校生が塾に通うとどれくらい費用がかかるのかまとめました。
参照したデータ
文部科学省が2年ごとに実施している平成28年度子供の学習費調査(文部科学省) をみると小学校、中学校、高校における学習費(学校教育にかかるお金や学習塾や家庭学習にかかる費用)の平均がわかります。
公立高校と私立高校を比較
高校生の学習塾費用(年額)は以下のようになります。
1年生 | 2年生 | 3年生 | |
---|---|---|---|
公立高校 | ¥79,887 | ¥112,975 | ¥127,908 |
私立高校 | ¥119,421 | ¥177,665 | ¥219,791 |
どの学年でも私立が公立よりも高い
どの学年をみても私立の方が公立を上回っています。高校1年生では公立高校が約8万円なのに対し私立高校は約12万円と1.5倍ほどになっています。高校3年生では公立の役13万円に対し私立は約22万円と約1.7倍になっており、1年生時よりもその差は拡がっていることがわかります。
公立高校 | 私立高校 | |
---|---|---|
0円 | 64.6% | 56.4% |
~1万円未満 | 2.4% | 1.9% |
~5万円未満 | 3.1% | 4.5% |
~10万円未満 | 3.3% | 4.7% |
~20万円未満 | 6.3% | 6.0% |
~30万円未満 | 5.7% | 6.0% |
~40万円未満 | 4.9% | 4.4% |
40万円以上 | 9.9% | 16.1% |
1円以上支出者の平均額 | ¥302,000 | ¥394,000 |
表の一番上、0円を見てみると公立高校生の64.6%、私立高校生の56.4%は塾に通っていないことがわかります。逆にいうと公立高校生の通塾率は35.4%、私立高校生の通塾率は43.6%であることがわかります。公立高校生の3人に1人、私立中学生の半分弱ほどが塾に通っているということになります。
また、塾に通っている人(1円以上支出者)の平均額は公立で約30万円、私立で約40万円で私立が公立の約1.3倍になっていることがわかります。全体の平均が公立の高校3年生で13万円、私立で22万円と私立が公立の1.7倍だったのと比べるとだいぶ印象が変わります。塾に通っている人の支出額をみても、私立の方が公立よりも高くなる傾向は変わりませんが、その差はだいぶ縮まっています。
公立中高と私立中高で塾の総費用は違うのか
次に塾に通っている人の平均額を公立高校、私立高校、公立中学生、私立高校生で比べてみます。
中学 | 高校 | 合計 | |
---|---|---|---|
公立 | ¥294,000 | ¥302,000 | ¥596,000 |
私立 | ¥262,000 | ¥394,000 | ¥656,000 |
公立高校と公立中学校の合計は約60万円、私立高校と私立中学校の合計は約65万円と大きな差がありませんでした。中高両方私立にいったか両方公立にいったかは塾の費用に大きな影響を与えていないようです。公立中学から私立高校へ進学する場合が平均額は最も大きくなります。
塾ごとに費用を比較
ここまで高校生が塾に通う場合の平均費用や公立と私立の違いをみてきました。
次は実際に塾に通う場合はどうなるかを具体的にみてみましょう。
今回は集団塾と個別塾に分けて高校3年生の月額(税抜)で比較します。また、塾の値段はエリアによって相場が異なるため地域を私が運営する塾のある神奈川県に限らせていただきます。
塾の費用について
塾の費用は授業料以外にも以下の費用があります。
- 授業料:毎月の費用
- 入会金:入会時にかかる費用
- 教材費:教材購入時に必要な費用
- 諸経費:印刷費、通信費、管理費等で月額固定でかかる費用
高校生の集団塾の費用を比較
通常授業の月謝
まず集団塾の通常授業の費用を比較します。比較ルールは以下になります。
- 比較する金額は授業料、入会金、教材費・諸経費の3つ
- 5講座受講の場合
- 授業料は月額(月謝の目安がわかるようにするため)
- 諸経費は年間の金額(比較しやすくするため)
塾名 | 授業料(月額) | 入会金 | 教材費・諸経費(年額) |
---|---|---|---|
湘南ゼミナール | ¥44,000(5,6,9~11,2月) ¥33,000(3,4,7,12,1月) |
¥15,000 | ¥60,000 |
STEP | ¥48,148 | ¥18,518 | ¥7,130 |
Z会 | ¥81,944 | ¥15,741 | ¥20,000 |
河合塾 | ¥77,083 | ¥27,777 | ¥0 |
駿台 | ¥100,231 | ¥27,777 | ¥0 |
集団塾の費用相場は40,000~100,000円
塾によってかなりばらつきはあります。高校生の集団塾の費用は40,000~100,000円になっており相場はいくらといいうのは難しいようです。
高校生の個別指導塾の費用を比較
通常授業の月謝
個別指導塾の場合は「費用は目標達成に向けた最適なカリキュラムによってかわります」という理由で、問い合わせをしないと授業料を教えてくれないところが多いです。料金を教える代わりに個人情報をもらうというしくみですね。
比較ルールは以下になります。
- 比較する金額は授業料、入会金、諸経費の3つ
- 各塾のメインとなる生徒講師の人数比を併記
- 週1回で比較(比較しやすくするため)
- 授業料・諸経費ともに月額(月謝の目安がわかるようにするため)
塾名 | 授業料(月額) | 諸経費(月額) | 入会金 |
---|---|---|---|
個太郎塾(1対2) | ¥18,300 | ¥3,000 | ¥15,000 |
城南コベッツ(1対2) | 約¥18,000 | ¥3,050 | ¥0 |
スクールIE(1対2) | ¥18,375 | ¥2,250 | ¥20,000 |
TOMAS(1対1) | ¥35,000(小6の場合、高3は不明) | 不明 | ¥25,000 |
東京個別指導学院(1対2) | 不明 | ¥1,836~ | ¥0 |
明光義塾(1対3) | ¥16,000 | ¥2,700 | ¥0 |
ティーシャル(弊塾・1対2) | ¥16,800 | ¥2,000 | ¥10,000 |
個別指導塾の費用相場は18,000円ほど
個別指導塾の月の授業料は18,000円前後になっています。月の諸経費と合わせると個別指導塾の月謝の相場は¥20,000前後になります。
上記は週1回の金額なので週の回数に応じて比例的に高くなっていきます。(塾によっては回数を増やすと割引になることもあります。)集団塾と同じ週回数で比較すると個別指導塾の授業料は高くなります。
ただ、個別指導塾は授業回数を柔軟に決められるため、効率的なカリキュラムを組み、自習などと組み合わせることで費用を抑えることも可能です。
季節講習の費用
個別指導塾の季節講習では生徒ごとに授業数を決めることが多いです。そのため、かかる費用の幅が大きくなります。
目安としては通常授業と講習授業と合わせて普段の2倍ほどと考えておけば良いでしょう。
もちろん、とる授業の数によって授業料は変わりますから講習期間は1円もかけずに済ませることもできる一方で、たくさん授業を取った場合は数10万円になってしまうこともあります。
個別指導は一コマあたりの授業料が比較的高いため、苦手分野を全て授業時間に勉強しようとするとコマ数が多くなり費用もかかってしまいます。(ある有名個別指導塾で夏期講習100コマとか、受験前は1日7コマ授業をとったという人を知っています。)
ですから、講習授業で何をやるのか、宿題や自習では何をやるのか、授業以外のサポートはどうかまで考えて教室を選ぶことをおすすめします。
また、一部の塾では講習を自動的に受講することになるシステムになっています。入塾前にチェックして講習が不必要な場合は早めに連絡することをお勧めします。
まとめ
高校生の塾にかかる費用についてみてきました。
塾の費用の平均は私立が公立に比べ1.3倍ほどであるということ、集団塾と個別指導塾を(同じ回数で)比べると個別指導塾の方が高いということ、集団塾は年間の価格が決まっているが個別指導塾は柔軟に変えられることがわかりました。
あなたの塾選びの参考になれば幸いです。