効果的な個別指導を受けるための塾選び

勉強している生徒と見守る先生

個別指導の進め方として「事前に問題を解いておき、授業ではわからないところを質問して先生に教えてもらう」という方法があります。効果的な授業方式の一つで入塾面談時に生徒・保護者から希望されることもしばしばです。

今回は「質問中心の個別指導」について書いていきます。

質問中心の個別授業は最も効果的な学習方法の一つ

質問中心の個別指導とは以下のようなものです。

  • 事前に問題集を解き質問したいことを明確にする
  • 授業では生徒が質問し講師は解説をする

授業時間のほとんどを自力では難しい問題の解決に使える効率の良い授業方式です。無駄な解説を受けることもないため、いわゆるコスパ・タイパが良いです。

では、多くの生徒にお勧めできる受講方法かというと、必ずしもそうともいえません。事前準備の難易度が高いからです。

ほとんどの生徒は十分な自習・質問スキルを持っていない

事前準備の「問題集を解き質問したいことを明確にする」をざっくり分解すると以下になります。

  • 学校の授業内容を理解する(参考書を読んで理解する)
  • 自習時間に問題集を解く
  • 解説を読み分からないことを調べる
  • 調べてもわからないことを質問したいこととして記録する

これらを「自習・質問スキル」と呼ぶことにしましょう。

これらのスキルを持っている生徒はどれくらいいるでしょうか。私の経験上、塾に通う(=学習に関する何かしらの課題を抱えている)生徒のほとんどは十分な自習・質問スキルを持ちません。

学習課題を抱えているが自習・質問スキルをもっているという生徒はそれなりの数いるとは思いますが、多数派とはいえないでしょう。

質問中心の個別指導の注意

生徒が一定の自習・質問スキルを持っていて、質問中心の個別指導が成立している場合も注意が必要です。

①解けるか確かめる機会をつくる

質問中心の個別指導では、解説を生徒が理解したら、基本的には問題を解く時間はとらず次の質問に移ります。そのため、解説を聴いたときは理解したが、あとで一人で解いてみるとできないorそもそも自分で解き直しをしないということが起きがちです。

自身で必ず解き直しを行うor担当の先生に協力してもらい小テストの機会を設けるなどする必要があります。

②生徒自身がわからないと思っているところしか解決しない

わからないところだけを質問するため「生徒自身は理解したと思っているが、実は理解が曖昧な箇所」が放置されてしまうことがあります。例えば、数式の式変形1つとっても解説に書いてあることを理解できた(つもり)でいても、どのような仕組みで式を変形しているか尋ねられると答えられない、といったことは日常茶飯事です。

これを自身で解決するには高い言語化・自問自答のスキルが必要ですが、これは自習・質問よりもさらに難度が高いです。逆にいうとこのスキルを十分に持っていれば個別指導のフォローの必要性はかなリ少なくなります。

③講師の意識が解決した質問の数に向かいがち

質問中心の個別指導において、生徒保護者の期待に応えようとすればするほど講師の意識は「質問に対する解説を生徒が理解したかどうか」「時間内に多くの質問に回答できたか」に向けられます。コスパ・タイパの良い授業をしようとすればするほどそうなります。

しかし、それだけでは学力の伸び代が生徒の能力に依存してしまうことになります。個別指導の特性を活かした生徒の学力を根本的に向上する授業にはなりにくいです。

質問中心の個別指導を避けた方がいいケース

具体的にはどんなケースで質問中の個別指導を避けるべきでしょうか。

小学生はおすすめできないケースが多いです。まず、ひとりで自習ができる小学生はかなり少数派です。学習内容を言語的・抽象的に理解することに慣れていないため質問も簡単ではないでしょう。また、問題を解いてからフィードバックをもらうまでにタイムラグがあるのも望ましくありません。

成績中位〜下位の公立中学生もおすすめできないケースが多いです。定期テストや高校受験を控える公立中学生は、問題を「解けた」ことを確かめるための演習の機会がより重要です。ただし、中学生以上は質問スキルを育てるということも大切です。授業中のフィードバックの際に発問して答えさせたり、質問させるようなアクティビティは有効です。

成績が下降気味の中高一貫生、特に昔は苦手じゃなかったのに最近成績が下降している…という場合も避けた方が良いです。場当たり的にわからない問題の解決を目指すよりも、勉強のやり方や根本的な理解を補うことが効果的にです。

このケースは勉強が極端に苦手ではない生徒が多く、生徒の質問に合わせて授業を進めた結果、あまり効果がなかったということになりかねません。事前に講師と方針を確認しておくと良いでしょう。

個別指導の強みは

わかりやすい解説は成績を上げるのに役に立ちます。しかし、それで必ず成績が上がるわけではありません。世の中にわかりやすい解説は無数に存在しますが、それでもほとんどの小中高校生が多くの学習課題を抱えています。

より成績の向上に直結するのは「自習・質問スキル」を含む広義の「学力」です。

集中して勉強することができる、設問に対する適切なアプローチ、適切な丸つけができる、解説が読める、わからないところを調べる、適切な時間制限、できたかどうか確認する、勉強を楽しむ、など。

個別指導の強みはそのような「学力」の向上に寄与するために柔軟なアプローチができることです。効果的な個別指導は何かしらの生徒の変化をもたらし広義の「学力」を向上させます。

まとめ

「質問中心の個別授業」は最も効率の良い個別指導の方式の一つです。しかし、成績を上げるために最も重要なのは広義の「学力」です。個別授業塾を検討する際は生徒の「学力」を高めてくれるかという視点を持ってみてください。

私たちは、横浜にある小さな個別指導の学習塾です。

一般的な学習塾では、予め決まったカリキュラムに生徒を適応させることが重視されています。

私たちにとってもカリキュラムは大切なものですが、勉強を通じて生徒自身が「どう勉強したいか」考えて行動できるようになることが、勉強を楽しむことに繋がり、長期的な学力の向上に貢献すると考えています。

「勉強する力をつけたい」「どうせやるなら勉強を好きになってもらいたい」という方は是非ティーシャルをご検討ください。

この記事を書いた人

坂本 諒

ティーシャル代表。数学、物理、化学などを担当。

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